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1990 年度 実績報告書

好酸球が持つ食作用のアレルギ-性疾患への影響

研究課題

研究課題/領域番号 02670449
研究機関長崎大学

研究代表者

辻 芳郎  長崎大学, 医学部, 教授 (30039812)

キーワード好酸球 / normodense cell / hypodence cell / 食機能 / 殺菌能
研究概要

(1)好酸球の分離:ヘパリン加血液にFicollーConreyを加え顆粒球層を分離し,Percoll比重勾配遠心法にて好酸球を単離することが可能となった。屈折計を合せ使用することによって比重と屈折率の標準曲線及び関係式を求め正確応をチェックした.この方法でhypodense cellとnormodense cellを分離することが可能となったが,好中球はhypodense cellと同じ比重を持つため,この方法のみでは好中球の混入を防ぐことは不可能である.従って以後の実験は,normodense cellについて食細胞としての機能を検討した.
(2)検査成績:健康人及び気管支喘息者の好酸球比重分布には差が認められなかった.健康人の未梢血好酸球の比重は1.090g/mlのnormodense cellがピ-クを示し,喘息患者の発作時,非発作時の好酸球分布も1.088g/mlとほぼ同じピ-クを示した.
(1)附着能:ナイロン線維を使用した附着率では好酸球が劣っていた.
(2)運動能:ランダム運動能,走化能とも劣っていて,好中球の約6/10程度であった.血小板活性化因子(PAF)は好酸球に特異的走化因子ではなく,好中球にも作用し,やはり好酸球が劣っていた.
(3)貪食・殺菌能:大腸菌,黄色ブドウ球菌を用いた実験で,好酸球も好中球と同様に貪食,殺菌能は操っているが,貪食率は好中球の約2/3であった.このため殺菌率も低下している結果となったと考察した.眞の殺菌率は好中球と同ごと推測している.
(4)活性酸素産生能:好酸球も好中球と同様に活性酸素を産生するが、細胞膜利戟激物質の種類によって大きな差がみられた。その機序の解明については次年度に行なう.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 吉岡 裕文,林 克敏,辻 芳郎: "好酸球の単離" 臨床免疫. 22. 22-27 (1990)

  • [文献書誌] 吉国 裕文: "ヒト好酸球および好中球の活性酸素種産生の比較検討" 日本臨床免疫学会会誌. 14. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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