| 研究課題/領域番号 |
02670462
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| 研究機関 | 昭和大学 |
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研究代表者 |
奥山 和男 昭和大学, 医学部, 教授 (30053789)
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| 研究分担者 |
津越 智子 昭和大学, 医学部, 助手 (40217295)
林 智靖 昭和大学, 医学部, 助手 (70218585)
竹内 敏雄 昭和大学, 医学部, 助手 (50206950)
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| キーワード | 低出生体重児 / 窒素バランス / エネルギーバランス / 未熟児代謝性骨疾患 / 骨密度 / 強化母乳 |
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| 研究概要 |
昨年度の研究結果では、蛋白質ーミネラル強化パウダーを母乳に添加することにより、蛋白質蓄積量は増加し、より多い体重増加が得られた。また、橈骨平均骨密度の改善も認められ、骨減少症の予防に有効であった。しかし、カルシウム、リンの添加量は減量したほうがよいと考えられた。本年度は、母乳100mlあたり蛋白質0.7g、エネルギー11kcal、カルシウム70mg、リン40mgを添加した“強化母乳"にて極小未熟児を栄養した。強化群は5例(平均在胎は27.5週、出生体重1053g)であり、母乳単独群5例と比較した。両者ともビタミンD_21000単位/日投与した。
1.窒素およびエネルギーバランス(生後2ヵ月時):強化群においても窒素吸収率、蓄積率は良好で、窒素蓄積量は母乳群よりも多く、子宮内蓄積量とほぼ同等であった。エネルギー蓄積量は両群で有意な差がなかった。
2.身体発育:体重増加は強化群16.0、母乳群14.0g/kg/dayと強化群で多く、その構成として強化群では蛋白質蓄積量が増加し、子宮内蓄積量とほぼ同等であった。脂肪蓄積量は母乳群と差がなかった。
3.血液生化学的栄養評価:強化群の血漿アミノ酸濃度は、母乳群と有意な差はなく、アミノ酸インバランスはきたさなかった。血清総蛋白濃度、アルブミン値は強化群のほうが高値であり、低蛋白血症は認められなかった。
4.橈骨平均骨密度:強化群では、強化開始後に橈骨平均骨密度の増加が認められた。血清カルシウム値は10.2mg/dl、リン値は6.5mg/dlと母乳群よりも高値であった。高カルシウム尿症は認められなかった。
以上より、本年度の母乳強化パウダーのカルシウム、リン添加量のほうが、昨年度のものよりも適していると考えられた。今後、対象例数をふやして安全性と有用性について検討していく予定である。
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