| 研究課題/領域番号 |
02670484
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| 研究機関 | 札幌医科大学 |
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研究代表者 |
嵯峨 賢次 札幌医科大学, 医学部皮膚科, 講師 (10153925)
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| 研究分担者 |
江口 弘晃 札幌医科大学, 医学部皮膚科, 助手 (90223643)
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| キーワード | 基底細胞癌 / Bowen's disease / bromodeoxyuridine / DNA labeling index |
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| 研究概要 |
本研究では皮膚悪性腫瘍における腫瘍細胞の細胞動態と各種の臨床的パラメ-タ-との関係を明らかにすることを目的とした。
皮膚腫瘍におけるS期細胞の分布をbromodeoxyuridineを用いてin vitroで検討した。S期細胞の分布とlabeling indexを悪性皮膚腫瘍である基底細胞上皮腫・ボ-エン病と良性腫瘍である脂漏性角化腫や角化細胞の良性増殖性疾患である尋常性乾癬と比較した。Labeling indexは一般に悪性疾患では高く、良性疾患では低かった。ところがこれには例外もあり、labeling indexあるいはlabeling patten単独では必ずしも臨床的悪性度とは相関していなかった。しかし高いlabeling indexとlabeling patternの乱れの両者をを合わせもつことは悪性疾患の特徴と考えられた。
主として、悪性黒色腫と扁平上皮癌についてflow cytometryを行った。両腫瘍とも進行した原発巣や転移巣においてDNA aneuploidyが観察される傾向があった。又、Bowen病等の表皮内癌ではDNA aneuploidyは全く観察されなかった。しかしこれは必ずしも腫瘍細胞にDNA aneuploidyが無いというこを意味するものではなく、腫瘍細胞の数が少ないため正常細胞のDNA patternにaneuploid patternが隠されたとも考えられる。
核のribosomal RNA転写部位の酸性蛋白質を染めるAgNOR染色を悪性黒色腫について行ったところ、染色顆粒の数は色素性母斑に対して有意に高いという結果を得た。ただし、角化細胞の良性増殖性疾患でもAgNORの数は増加していたのでAgNORの数の増加は悪性度を示すのではなく増殖能を反映していると考えられた。
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