研究課題/領域番号 |
02670498
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐古 正雄 神戸大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60030970)
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研究分担者 |
北垣 一 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (10234238)
廣田 省三 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (20181216)
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キーワード | リンパ造影 / 間接リンパ造影 / リンパ節転移 / 高分子ヨード化合物 / ヨード化澱粉 / 高分解能CT |
研究概要 |
CTによる間接リンパ造影法-スキャン方法と診断能の検討 本研究では、間接リンパ造影ファントムを作製し、CTによるスキャン方法と診断能を検討した。 [方法] CT用液体吸収値比較ファントム(京都科学標本社製)を用いて、径1.5cmの管内に市販造影剤(イオパミロン 300)を希釈した溶液を入れ、造影リンパ節とした。更にその中へ、転移巣ファントムとして、2〜3mm径に細断した牛肉片を入れて密封した。このファントムをスライス厚、画像関数をかえてCTスキャンし、陰影欠損の検出能を検討した。 なお、径1cmの肉のCT値は70H.U.であったことから、これに対応する造影リンパ節濃度を、これまでの実験でえられた値(30〜80 Enhancement Unit:E.U.)の範囲に調製した。 [結果] スライス厚10mmのスキャンでは、造影リンパ節濃度が60〜80E.U.と高い場合転移巣の境界は不鮮明で、特に80 E.U.のものでは検出は因難であった。しかし、造影濃度が30〜50 E.U.のものでは、低吸収域として検出できた。スライス厚5mmのスキャンでは、10mmの場合と比べ転移巣の境界がやや鮮明となり、検出が容易となったが、先の80 E.U.のものでは殆ど検出ができなかった。つぎに、スライス厚を1.5mmとし、さらに骨関数処理による高分解能CTを行った結果、すべての場合で検出が可能となり、境界も更に鮮明となった。 [結論] CTを用いた間接リンパ造影では、高分解能CTは造影濃度が高い場合でも3mm大の転移巣の検出が可能であり、微細な転移の発見には必須の方法である。
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