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1991 年度 実績報告書

シンクロトロン放射光を利用したK吸収端エネルギ-差分による冠状動脈造影システム

研究課題

研究課題/領域番号 02670504
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

西村 克之  埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (10129158)

研究分担者 兵藤 一行  高エネルギー物理研究所, 放射光, 助手 (60201729)
キーワード放射光 / 冠状動脈造影 / K吸収端差分
研究概要

【目的意義】 放射光を用いたK吸収端差分却による冠状動脈造影の方法を開発し、実用化への克服すべき問題を明らかにする。
【方法成果】 1.画質に影響する因子のうち3次高調波成分に関する問題をさらに議論し、この影響を取り除く方法を原理的な段階から、実用レベルに近づけた。 2.X線のエネルギ-をK吸収端上下に高速にシフトする方法を検討した。可能性の一つとして挙げられる2結晶固定式の装置について設計方法を確立した。
【新たに得られた知見】 a)拍動している冠状動脈を撮影するには数ミリ秒で画像を収集する必要がある。また視野を大きくすると、単位面積あたりの光子数が少なくなるので、光源からの全光子数を多くしなければならない。偏向電磁石やウイグラ-の磁場を増加させると目的のエルネギ-の光子数が増加するが、画質に影響を与える3倍のエネルネギ-の高調波が混入してくる。これが光子数を増加させるのを妨げる一つの要因になっている。従来のK吸収端上下の像に加えて、銅板などのフィルタ-を挿入した画像の情報を画像処理に含めると、3次の影響を取り除くことができる。ファントム実験で得られた骨像をキャンセルできることを示し、そのとき用いられたパラメ-タが理論的に得られるものと一致することを示した。b)偏向電磁石やウイグラ-から得られる放射光の一次ビ-ムは1cm×15cmほどの細長い照射野なので、非対称結晶を用いて拡大しているが、大きな照射野を得るためには結晶のサイズが80cmと大きくなる。大きな結晶の角度を数ミリ秒の間に変化させる技術の開発には成功していない。これに代わる方法としてビ-ムを2つに分割し2つの角度の異なる固定した結晶を用いる方法の設計方法を検討した。結晶から被写体までの距離は数100メ-トルになり、またエネルギ-シフト幅に大きく依存することを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 西村 克之: "放射光" 医学放射線学会物理部会誌.Suppl.35. 31 (1992)

  • [文献書誌] K.Hyodo,K.Nishimura,M.Ando: "Handbook on Synchrotron Radiation“Coronary Angiography Project at the Photon Factory"" Elsvier Science Publishers B.V., 39 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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