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1990 年度 実績報告書

テクネガスの生成と肺換気検査への応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670505
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

川上 憲司  東京慈恵会医科大学, 放射線医学教室, 助教授 (10056814)

研究分担者 森 豊  東京慈恵会医科大学, 放射線医学教室, 助手 (30166376)
望月 幸夫  東京慈恵会医科大学, 放射線医学教室, 教授 (10056533)
キーワード^<99m>Tcーpertechnetate / 呼吸機能検査 / テクネガス
研究概要

肺の局所換気能の検査には^<133>Xeや^<81m>Krなどの不活性放射性ガスが用いられている。これらのガスは、肺検査用に特別に購入しなければならず、繁急の場合に調達できない。また、^<133>Xeでは、エネルギ-が低く、充分な内部情報を得ることができない。また、半減期が5日と長いため^<133>Xeトラップなど特別の装置を必要とする。
そこで、エネルギ-、半減期、化学反応性などの点ですぐれ、日常診療に最もよく使用されている^<99m>Tcによる換気検査が望まれていた。本研究では、^<99m>Tc高温炉(るつぼ)でガス状にして吸入させ、換気分布を得る方法について研究することを目的としていた。
本年度の研究の結果、以下の成果があった。
1)炉内へ入れる最適^<99>mTc放射能濃度について検討した結果、296MBq/mlであった。
2)吸入効率:296MBqの^<99m>Tc pertechnetateを炉に入れて生成したテクネガスの吸入量は、3回の深吸気で約37MBqであった
3)テクネガスは吸入後肺胞に沈着すると思われるが、一部は呼出される。呼吸パタ-ン、特に吸気位における息ごらえについて検討した結果、深呼吸では1回の吸気で約20%が肺内に沈着した。約5秒の息ごらえにより沈着量は50%以上となった。肺内の放射能の経時的変化をNaIクリスタルで測定する際、今回の研究費で購入したシングルチャネルアナライザを用いた。
4)生体に対する副作用の有無について、正常ボランティア6人を対象に、吸入前後の呼吸機能検査、血液生化学検査、尿検査などを行い検討したが、副作用は認められなかった。
5)デ-タ解析、デ-タの保管、画像表示のため今回購入したMO DISCを利用した。
以上より、テクネガスは換気検査に有用な放射性医薬品と考えられ、次年度以後に臨床研究を続けていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 川上 憲司,島田 孝夫,飯倉 洋治,富永 滋: "吸入薬の気道内作用部位" 日本胸部疾患学会雑誌. 28. 1398-1404 (1990)

  • [文献書誌] 川上 憲司,岩村 晃,後藤 英介,森 豊,青木 学,宮沢 総介,柴田 貴裕,島田 孝夫: "^<99>mBTcーSQー30217と^<201>Tlによる心筋シンチグラフィの比較ー心筋梗塞例を中心としてー" 核医学. 27. 1447-1450 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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