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1990 年度 実績報告書

抗ドーパミン受容体抗体を用いた精神分裂病病態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670512
研究機関新潟大学

研究代表者

和知 学  新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (00134932)

研究分担者 富樫 俊二  新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (30172141)
キーワードD_2受容体 / ペプチドフラグメント / 抗ドパミン受容体抗体 / イムノブロッティング / 精神分裂病
研究概要

D2受容体のアミノ酸の一次配列のうちドパミンとの結合に関与する可能性のある細胞外の親水性領域から膜内の疎水性領域にかけて3種のペプチドフラグメントを合成した。ペプチドIはN末端から29番目のアラニンから43番目のロイシンで、ペプチドIIは92番のバリンから106番のヒスチヂンまで、ペプチドIIIは他のG蛋白質結合受容体と共通するアミノ酸を含まない179番のグルタミンから193番のセリンまでであり、FMOCポリアミド連続フロ-法により合成した。合成したそれぞれのペプチドを高速液体クロマトグラフィ-で分離精製し、巻貝ヘモシアニンに結合後ウサギに免疫して抗体を作成した。ペプチドII'に対してのみ高力価の抗体が得られたので、これを用いて以下の実験を行った。ラット線条体膜分画(この作成に冷却遠心機を使用)を用いて[ ^3H]スピペロン結合の抗体による阻害をみたが阻害効果を認めなかった。そこで線条体膜を10mM CHAPSで可溶化した後、[ ^3H]スピペロンで受容体をラベルし、セファロ-ス4Bを結合させた抗体で免疫沈降をみた。血清の希釈に合わせて若干の沈降がみられたが、コントロ-ル血清でも沈降がみられた。ラット線条体膜をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動後、更に電気泳動的に蛋白質をニトロセルロ-ス膜に移した。これをストライプにし一次抗体反応後、抗ウサギIgGアルカリフォスファタ-ゼで反応させNBT,BCIPを基質として発色をみた(イノブロット)所、分子量約7万と6ー6.5万に主要なバンドを認めた。現在までの実験では抗体と受容体に反応は確認できていないが、D2受容体は分子量約12万の糖蛋白質であり糖鎖が半分以上占めていると報告されていることから、この糖鎖が抗体の接近を妨げている可能性が考えられる。またイムノブロットでは分子量6ー7万のバンドが主要であり、報告されているD2受容体の分子量とき異なっていることから、この検討も必要と考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 奥田 正英: "ブチロフェノン系薬剤の作用部位に関する基礎的研究" 厚生省精神・神経疾患研究委託費,「精神分裂病の生物学的病因および発症に関する研究」平成元年度報告書. 151-159 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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