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1991 年度 実績報告書

精神分裂病の転帰に関わる家族要因の同定および家族療法への応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670517
研究機関長崎大学

研究代表者

道辻 俊一郎  長崎大学, 医学部, 講師 (90174060)

研究分担者 荒木 憲一  長崎大学, 保健管理センター, 講師 (40202741)
岡崎 祐士  長崎大学, 医学部, 助教授 (40010318)
太田 保之  長崎大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50108304)
中根 允文  長崎大学, 医学部, 教授 (80039833)
キーワード精神分裂病 / 家族研究 / 感情表出(EE) / 5分間会話標本(FMSS)
研究概要

本年度は、症例の収集に関して、目標数を達成することができた。1991年7月までに、離島部の症例として37例、都市部の症例として19例の家族の協力を得ることができ、合計56例の『FMSS(5分間会話標本)』が収集された。これらの標本について、アメリカUCLAでトレ-ニングを終了している共同研究者が「感情表出(EE)」の評価を行った結果、56例中18例(32.1%)が「高い感情表出(High EE)」、38例(67.9%)が「低い感情表出(Low EE)」であった。同標本は、UCLAに送られ、日本語が話せる共同研究者によった再評価がなされたが、彼らの評価とわれわれの評価との間には十分な一致が認められた。
今回の調査で得られた「High EE」の割合を他国の調査結果と比較してみると、欧米諸国より低く、インドよりは高いという結果が得られた。この結果については、1991年10月にアメリカのロスアンゼルスで開催された“The 5th Scientific Meeting of the Pacific Rim College of Psychiatrists"において発表を行い、日本で初めての“EE study"として各国の研究者らと意見交換も行った。来年度は、比較文化的視点も加えて、家族の感情表出の精神分裂病の転帰への関与についての調査研究を完了させる。さらに、家族の目からみた分裂病者の症状評価と社会適応水準評価と感情表出との関わりについても興味深い知見が得られることが期待される。
他の共同研究施設との信頼性・妥当性の確立に関しては、共同研究施設の事情もあり来年度に延期となった。すでに演習用のオ-ディオ・テ-プの作成は終了しており、今後、信頼性・妥当性の確立のための演習を開催し、共同研究施設の参加を呼びかけて行く予定である。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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