研究課題/領域番号 |
02670533
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
実方 一典 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (50215878)
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研究分担者 |
藤盛 啓成 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (50238622)
赤石 隆 東北大学, 医学部, 助手 (60191847)
平山 克 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (20181191)
西平 哲郎 東北大学, 医学部, 講師 (50101142)
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キーワード | 食道癌 / フロサイトメトリ- / 核DNA量 / Cーmyc / p53 / 細胞増殖関連抗原 / インサイテユハイブリダイゼ-ション |
研究概要 |
1.食道癌手術例における主病巣及びリンパ節転移巣での核DNA量の測定 ホルマリン固定パラフィン包埋標本を用いたフロ-サイトメトリ-による検索 26例の手術例において、各症例ごと複数の主病巣の検体にて検索したところ、半数の症例で、DNAインデックスの違いによる主病巣のヘテロジェナイティが認められた。更に転移リンパ節すべてにおいても核DNA量を測定したが、主病巣でみられなかったDNAインデックスのピ-クが出現するリンパ節の例がみられた。この原因は、リンパ節への転移によりDNAインデックスが変化するのではなく、主病巣で検索しきれなかったピ-クの細胞集団がリンパ節において現れてくるのであろうと考えられた。主病巣のみらずリンパ節を含め1症例について多くの検体を測定することにより、より正確なプロイディパタ-ンの把握が可能であった。この26例のうちアニュプロイディを示す例では予後が不良であった。更に多くの症例、多くの検体について検討を続けていきたい。 2.食道癌における癌遺伝子についての検討 20例の手術例にてcーmycの発現をノ-ザン法、サザン法、in situ hybridization法、免疫染色法にて検討した。詳細な検討が可能であったが、現時点では、臨床病理学的因子、予後との関連は明らかではない、現在は、腫瘍抑制遺伝子p53の発現を検討している。細胞増殖関連抗原や、DNAアニュプロイディとの関連が認められ、予後因子としての可能性が考えられた。現時点では、術後早期での、再発例にp53の過剰発現例が多い傾向が見られている。
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