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1990 年度 実績報告書

膵十二脂腸移植における組織適合性の意義と拒絶反応診断に関する実験的臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670536
研究機関東京大学

研究代表者

内田 久則  東京大学, 医科学研究所, 教授 (30050420)

研究分担者 中山 義介  北里大学, 医学部, 講師 (90155896)
三田 勲司  東京大学, 医科学研究所, 助手 (30190672)
西村 洋治  東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (10218208)
杉本 久之  東京大学, 医科学研究所, 講師 (20107428)
長尾 桓  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (90143487)
キーワード膵十二指腸移植 / 膵液胃ドレナ-ジ法 / 移植十二指腸生検 / 膵液細胞診 / 膵液アミラ-ゼ値
研究概要

1.十二指腸胃吻合を用いた全膵十二指腸移植実験を、犬を用いて13回施行した。10日以上生存犬はこのうち5頭で、最長生存は2月末日現在で移植後279日である.胃内視鏡による膵液採取と移植十二指腸生検は3頭に施行でき、それぞれ1回・3回・7回施行した。279日生存中で胃内視鏡を7回施行できた犬は、毎回セクレチンによる膵液分泌刺激にも良く反応し、膵液中アミラ-ゼも常に2万国際単位/l以上の高値を示し、十二指腸粘膜のリンパ球浸潤、微絨毛の脱落も軽度であった。一方移植後78日目に慢性拒絶反応で死んだ犬は3回胃内視鏡を施行でき、移植後28日目以降膵液分泌が見られなくなり、移植十二指腸粘膜の微絨毛の破壊も者明であった。以上よりこの膵液胃ドレナ-ジ術式では、膵液所見と移植十二指腸生検を経時的に比較できることにより、移植膵拒絶反応をより確実につけられる可能性が示唆された。しかし胃内に排出される多量の膵液の為術直後から嘔吐し続ける犬が多く、長期生存を得るのが困難と思われた。また内視鏡的に純粋な膵液を採取するのは技術的にやや困難を伴い、以下の術式に変更してみた。
2.即ち、膵管内にカテ-テルを留置し、これを体外に導き、膵液の細胞診と膵液中アミラ-ゼ値の測定を行ない、十二指腸は空腸と吻合した。この方法で全膵十二指腸移植を4回施行した。最長は23日生存中であるが、純粋な膵液を連日容易に採取できることがわかった。またこの術式では術後の嘔吐が少なく、犬の生存も良好であることが予想された。今後はこの術式に4〜5cmの十二指腸セグメントの皮膚瘻を作り、膵液と十二指腸粘膜との関係を経時的に調べる為のモデルを作る予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Nishimura: "Electrolyte lmbalance After Canine Pancreaticoduodenal Allotransplantation Using Duodenocystostorny Technigue" TRANSPLANTAION PROCEEDINGS. 23. 1625-1627 (1991)

  • [文献書誌] Y.Nakayama: "Experimental Pancreaticoduodenal Allotransplantation in Litter Mate and Random Mate Dogs With or Without Cyclosporine" TRANSPLANTAION PROCEEDINGS. 23. 1683-1686 (1991)

  • [文献書誌] K.IMAI: "Histological Study of Canine Pancreaticoduodenal Allotransplantation With FK506,Cyclosporine,and Triple Regimen Immunosuppression" TRANSPLANTAION PROCEEDINGS. 23. 1589-1592 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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