研究概要 |
in vitroの実験 <方法> ヒト胃癌培養株を培養し、制癌剤と接触させ燐脂質代謝を見た。癌細胞をtripsin処理し、homogenizeしたあとperchloric acid extractionを行った。さらにinternal standardとしてphosphocreatineを加え、3lP NMR SpectroscopyはJEOL JNM-GSX270system、Oxford superconducting magnet.(6.35Tesla)を用い、3lPは109.36MHzで測定した。 <結果> この方法ではnoiseが大きく、特に抗癌剤処理した細胞ではspectrum peakがclearではなく、P代謝を測定できなかった。 in vivoの実験 <方法> nude mice皮下にヒト胃癌細胞NU-GC-4を移植し、7日目に抗癌剤(CDDP)を10mg/kg.7.5mg/kg.5mg/kg投与し、14日目に3lPNMRによる測定を行う。 腫瘍径は28日目まで測定する。 <結果> 波形よりPi.Pcreatine.β ATP.Pcreatine/Pi.β ATP/Pi.PH.PME.PDEについて腫瘍径と比較検討した.CDDP7.5mg.5mgともにin vivoでの腫瘍増殖を抑制しており、7.5mgで著しかった。この結果と3lP NMR Spectroscopyを比較するとPcre,βATPが良く相関していた。しかし腫瘍はnude miceの背部皮下に移植しており、NMR Spectroscopyの個体差が大きく、有意差は得られなかった。腫瘍は取り出し、時間の経過とともに調べると、非常に早い速度でPi.Pcre.βATP.PH.PME.PDEが変化し、腫瘍を取り出した状態では測定は不可能と考えられた。
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