研究概要 |
前年度までの研究で、島状皮弁における虚血再潅流障害メカニズムならびに有茎皮弁末梢部における活性酸素による組織障害を明かにし抗酸化剤を用いた予防法を開発した。昨年度の研究で有茎皮弁に対し生着延長効果の得られたSOD外用剤の最適濃度を明らかにするため次の様な種々の濃度の外用剤を作成して比較した。(1)SODを含有しない外用剤使用群(2)SODを0.1%含有した外用剤使用群(3)0.5%群(4)1%群この結果0.5%以上の濃度で有効性が得られることが判明した。これを裏付けるため,組織中のSOD活性値および過酸化脂質を測定中である。 2.ラット腸管、脂肪の虚血再潅流後の壊死における活性酸素の関与と抗酸化剤による壊死予防効果に関する基礎実験を行った。 3.植物由来の抗酸化剤であるEllagic Acidの有効性について前年までにおこなったアロプリノ-ルなどと同様の実験を行ったところ、有茎皮弁遠位部の虚血性壊死と島状皮弁の虚血再潅流後の壊死の両者の予防に有効であった。さらに組織中のSOD活性値および過酸化脂質を測定中し皮弁壊死救済効果はEllagic Acidの抗酸化作用によるものと推測された。
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