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1992 年度 実績報告書

外傷時におけるエネルギー基質としてのケトン体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670544
研究機関大阪大学

研究代表者

吉岡 敏治  大阪大学, 医学部, 助教授 (60127313)

研究分担者 溝端 康光  大阪大学, 医学部附属病院, 医員
杉本 侃  大阪大学, 医学部, 教授 (10028342)
平出 敦  大阪大学, 医学部, 助手 (20199037)
キーワードケトン体 / 3-ヒドロキシ酪酸 / β-ヒドロキシ酪酸 / 外傷 / 出血性ショック / 熱傷 / 侵襲
研究概要

研究は、1,ケトン体輸液の作成
2,侵襲を受けた実験動物に対するケトン体輸液の投与効果
3,侵襲時の患者に対するケトン体輸液の投与効果
についてすすめられた。
1,ケトン体輸液については、3-ヒドロキシ酪酸製剤を用いた。当初、DL-3-ヒドロキシ酪酸ナトリウムいわゆるラセミ体を用いたが、非生理的なL-3-ヒドロキシ酪酸を含有するため、D-3-ヒドロキシ酪酸のみを含有する製剤を開発した。本年の実験は、新しく開発されたD-3-ヒドロキシ酪酸ナトリウム溶液(sodium D-3-hydroxybutyrate:以下3-OHB)を用いておこなった。
2,Reserved bottle法によりラットの出血性ショックモデルを作成し3-OHBを注入し、アミノ酸代謝に関して検討した。3-OHB注入例では、生理食塩水注入例に比し、蛋白異化の抑制作用が認められた。この結果がEffect of sodium D-3-hydroxybutyrate on amino acidemia in hemorrhagic hypotension.European Surgical Research 23:250-255,1991に掲載された。
また、熱傷モデルのラットを用いて、投与された3-OHBが侵襲時にもよく酸化され、末梢組織で利用されていることを、ラジオアイソトープを用いて証明した。この結果は、現在投稿中である。また、呼気中のトレーサーの排出量を検討するのみではなく、体内での分布に関しても検討中であり、研究をさらにすすめている。
3,臨床研究としては、外傷例および、熱傷例に対する注入の結果については、すでに報告した。現在は、頭部外傷患者に対して、投与し、ケトン体が脳の嫌気的代謝を抑制しえるかどうか検討しており、研究が進行している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Atsushi Hiraide: "Effect of sodium D-3-hydroxybictyrate on amino acidemia in hemorrhagic hypoyension" Eurpean Surgical Research. 23. 250-255 (1991)

  • [文献書誌] Atsushi Hiraide: "Platelet-activating factor causes hypokeyoraemia in starved rats" Clinical Science. 83. 495-501 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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