研究分担者 |
平谷 勝彦 愛媛大学, 医学部・第一外科, 助手
金崎 悦子 愛媛県立医療技術短期大学, 第一看護学科, 助手 (90204536)
宮武 陽子 愛媛県立医療技術短期大学, 第一看護学科, 講師 (90157660)
富永 彬生 愛媛県立医療技術短期大学, 臨床検査学科, 助教授 (90036450)
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研究概要 |
最近数年間の内視鏡応用による手術手技の進歩は目覚しく一般外科領域では胆嚢摘出術,脳部外科領域では気胸に対する肺修復術,婦人科領城手術と多岐に瓦っている。 本研究では交感神経に対する手技応用を意図し,平成3年度の研究として1)手術手技の開発,2)基礎研究,3)臨床応用について行った。 研究1)については腰部交感神経切除予定者に対し,術前本法を用いて復腹膜経路により到達,交感神経の同定,写真撮影を行ったが臨床的応用までには至らなかった。研究2)については動物実験により交感神経切除術と焼灼法間について検討し効果に差異のないことを確認した。効奏器官(血管)に対する適切な交感神経切除の範囲についても検討を行った。研究3)の臨床応用については下腹部より大腿にかけての反射交感神経萎縮症の患者に対し本法を用いた胸部交感焼灼法及び術中写真撮影に成功した。未だ1例のみであるが侵襲も少なく,術後の経過も良好であり臨床的応用が推奬される方法であると思われる。反省点として現在の方法では内視鏡の挿入に加えさらに2本の操作器の挿入が必要であること,出血に対しての対応が不十分であることである。前者については内視鏡の改良の必要性が,後者に関してはレザ-による止血が考えられる。本法の適応症例としてレイノ-症候群,多汗症,末梢血行障害があげられる。臨床応用は1例のみに終ったが,皮下気腫を起さない方法出血に対するレザ-の応用,適切な除神経範囲の決定など検討を要する問題点も多い。
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