研究概要 |
胃癌培養株MKO1 KATO3を用いて,培養系で増殖抑制効果を検討した。また、同時に乳癌培養株細胞MCFー7を用いて同様の検討を加えた。なおアロマタ-ゼ・インヒビタ-はCGS,16949Aを用いた。アロマタ-ゼ・インヒビタ-単独では,MCFー7は増殖抑制,KATO3では値は低いが増殖抑制を示した。一方,MKO1では明瞭な増殖抑制はなかった。現在,培養液中のエストロジエン濃度を変えて,検討を予定している。 ヌ-ド・マウス可移植株を用いて,アロマタ-ゼ・インビタ-を用いて,乳癌培養移植株,ヒト,胃癌株を用いて検討したところ,乳癌株で増殖が抑制され,さらに胃癌株でも増殖の抑制が認められた。 ヒト乳癌,ヒト胃癌,ヌ-ドマウス可移植株乳癌および胃癌細胞内のアロマタ-ゼを測定したところ,乳癌で高ったが,胃癌でも陽性倒があった。さらに,乳癌周囲,胃癌周囲脂肪組織内のアロマタ-ゼを測定したところ,脂肪組織中のアロマタ-ゼは高く,アロマタ-ゼがエストロジェンを活性化している可能性が示唆された。さらに,ヒト胃癌,ヒト乳癌組織内のエストロジエンを,抗エストロジェン抗血清を用いて,免疫組織学的検討したところ,エストロジェンの局在をみたところ,両癌組織内にエストロジエンの局在を多数例で認めている。 ヒト胃癌患者で、内臓脂肪の多い患者と同少い患者での血中エストロジエンとヒト胃周囲脂肪組織中アロマタ-ゼ活性,癌組織内のエストロジエンを現在検討予定である。
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