研究課題/領域番号 |
02670600
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
馬場 雅行 千葉大学, 医学部, 助手 (00143305)
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研究分担者 |
卜部 憲和 千葉大学, 医学部, 講師
柴 光年 千葉大学, 医学部, 助手 (20162620)
藤沢 武彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (80110328)
山口 豊 千葉大学, 医学部, 教授 (80009448)
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キーワード | 血管内皮細胞 / EDRF / cGMP / プロスタグランジンI_2 / 肺保存 |
研究概要 |
血管内皮細胞のviabilityの評価方法としてのEDRFの可能性 先に、bradykinin刺激によるPGI_2放出能が、血管内皮細胞のviability評価のmarkerとなりうる可能性を報告したが、今回はPGI_2より血管内皮細胞に特異性があるEDRF(NO)が、markerとして有用であるかどうかの可能性を検討した。現在、NOの測定方法が確立されていないことから、NOの変動と相関するcGMPについて測定した。対象として家兎摘出肺を用い、modified EP_4液で肺動脈から肺内を潅流して、左房から流出する検体を採取し、流出液中のcGMPを測定した。cGMPはphosphodiesteraseにより潅流の過程で分解されることから、潅流液にTheophyllinを加えたところcGMPは測定可能となり、血球成分がflushoutされた流出液からも、微量ながら持続的に測定された。この結果は、EDRFがspontaneousに血管腔内に流出している可能性を示唆している。更に、Ach刺激によるcGMP放出能を検討したが、Achをone shotで注入する方法では、有意なcGMPの変動は認めなかった。この結果から、cGMP放出能については、Achの投与方法およびその他の条件について検討する必要があると思われる。現在、cGMP放出能について更に検討を加え、保存前後における血管内皮細胞のviability評価方法としても有用であるかどうか検討中である。以上より、EDRFのmarkerとして有用性、また保存中にEDRFを保護することの意義が明らかになると考えている。
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