研究概要 |
本計画は平成2年度の研究費申請受理が遅れたため,研究の進行も大幅に遅れている。 I.Fontan犬作成について:Fontan犬作成の実験は約15kgの雑種成犬を用いて,エ-テル麻酔下直腸温25℃の単純超低体温で実験を行った。胸骨正中切開で,上・下大静脈をテ-ピングし遮断,ついで大動脈および肺動脈を遮断した。直ちにYoung氏液で心停止とした。次に右心房を切開し,4ー0Ticronにて三尖弁を閉鎖し,右心房を5ー0proleneにて縫合した。最初は右心耳と肺動脈を直接吻合する予定であったが,不能であるため,右心耳と肺動脈間にリング付きゴアテックス(径10mm)をおき,バイパス手術とした。遮断時間は約1時間を要した。現在までの実験で心蘇生は得られていない。心蘇生時,心マッサ-ジに加え大動脈内バル-ンパンピングも併用して心蘇生を試みるも無効であった。次年度は1.成犬でなく,体重7kg前後の子犬を用いてFonton犬を作成する。2.復温が順調でないので復温を順調にするための工夫をより計る。3.1.2の試みにても心蘇生が得られない時は,心蘇生時に人工心肺を併用して心蘇生をする予定である。 II.骨格筋トレ-ニングについて:雑種成犬を用いてケタラ-ル麻酔下でペ-シング電極を右広背筋に装着した。現在,日本光電製カ-ディアックスティムレ-タ-,SECー3102にてペ-シングを行い,骨格筋トレ-ニングを施行している。
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