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1991 年度 実績報告書

胸腺上皮細胞(正常,免疫異常胸腺・胸腺腫)の血液幹細胞に及ぼす影響についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670611
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

山川 洋右  名古屋市立大学, 医学部, 講師 (40148284)

研究分担者 橋本 隆彦  名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (00080094)
正岡 昭  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10028326)
キーワード胸腺上皮細胞培養 / 血液幹細胞 / 増殖能 / 分化
研究概要

胎生23週から58才の,人工妊娠中絶胎児,ロ-ト胸手術,先天性心疾患,縦隔腫瘍,肺腫瘍症例から胸腺を採取して培養し,リンパ球が消失する培養2週め以降の培養上清を得た。一方培養胸腺上皮細胞を2次培養し,細胞数を計数することにより増殖能を検討した。55ー67才の肺癌患者3名と28才の肺分画症患者1名の,開胸手術時に得た骨髄の単核細胞分画から,Leu2a・Leu3a・Leu4を発現しているものを除去して血液幹細胞を多く含むと考えられる分画を得,これに各年令群の胸腺上皮培養上清を加えて,その分化およびLeu2a・Leu3a・Leu4の発現を調べた。
1:胸腺上皮細胞は1週めから2週めまでによく増殖し,5週から6週までには脱落して線維芽細胞がフルシ-トとなった。2:培養胸腺上皮を,ケラチンとビメンチンを用いて免疫二重染色を行なった。敷石状配列をしたものや,胞体が平たく広くても密に接して増殖するものでは,ケラチンを示し上皮性性格を呈していた。3:2次培養における胸腺上皮細胞の増殖能を検討した。胸腺ドナ-の年令によって,胎児と2才未満を1群,10才未満を2群,20才未満を3群,20才以上を4群とすると,胸腺上皮細胞は全群で一度減少した後,徐々に細胞数が増加した。各群の培養3日め4日めにおける細胞数の増加は,1群と2群は3群と4群に対して高かった。4:同様に胸腺上皮細胞培養上清を1ー4群に分け,それらが血液幹細胞の分化に及ぼす影響について検討した。1・2・3群の培養上清は,リンパ球系への分化が4群に比して多く認められた。またこのうちリンパ球系だけについて検討してみると,1・2群は3・4群に比して多くCD4^-8^-3^-細胞からCD4^-8^-3^+ subsetを誘導し,さらに2群は3・4群に比して有意に多くCD4^+8^+3^+ subsetを誘導した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 近藤 知史: "胸腺移植に関する基礎的検討 培養胸腺上皮細胞のviabilityと培養上清の生物活性" 名古屋市立大学医学会雑誌. 43. 117-132 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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