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1991 年度 実績報告書

血管内皮細胞の増殖および管腔形成を制御する培養基材の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670615
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

山田 則子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50107314)

研究分担者 由井 伸彦  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70182665)
キーワード血管内皮細胞 / 細胞培養床 / 高分子両性電解質 / 細胞初期接着
研究概要

カチオンーアニオンの双方を備えた高分子両性電解質であるポリ(スチレンーメタクリル酸ジエチルアミノエチル)ランダム共重合体、ポリ(スチレンークロロメチルスチレンーpスチレンスルフォナトリウム)三元共重合体を合成し、それらの表面構造を解析するとともに、それらの表面上でヒト血管内皮細胞を培養し、高分子表面特性と細胞の接着性、増殖性、形態変化および特異的細胞機能維持との相関性を明かにすることを目的とした。
ポリ(スチレンーメタクリル酸ジエチルアミノエチル)ランダム共重合体とポリ(スチレンークロロメチルスチレンーpスチレンスルフォナトリウム)三元共重合体はラジカル重合法により合成し、ガラス表面にこれらのポリマ-をキャストした。官能基を導入した高分子表面の特性は香典詩文光のより表面元素組成を解析し、高分子表面の表面自由エネルギ-の指針として、空気ー高分子界面、水ー高分子界面における水に対する動的接触角を測定した。これらの高分子表面上でヒト臍帯静脈から酵素法により単離したヒト血管内皮細胞を血清を含む培地中で培養し、表面特性と細胞の初期接着性、殖殖性、形態変化および機能発現との相関を調べた。イオン基導入表面は高い細胞接着率を示し、形態も安定しており、細胞の初期接着には三級化アミンやスルフォン酸基などのイオン基の存在が有効であることが示唆された。また細胞の増殖能およびプロスタサイクリン産生能は導入したイオン基の種類とその導入量に大きく依存し、細胞増殖性を促進する表面ほどプロスタサイクリン産生を促進した。しかし、それぞれの官能基が初期細胞接着に及ぼす影響と細胞増殖能に与える影響とは異なることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山田 則子: "培養細胞・組織の新しい脱着・回収技術" 遺伝. 45(5). 6-7 (1991)

  • [文献書誌] 岡野 光夫: "培養細胞の接着・脱着の温度による制御" 組織培養. 17(9). 349-353 (1991)

  • [文献書誌] 由井 伸彦: "血液適合性材料を設計するー血小板は高分子表面でどのようにして活性化するのかー" 表面. 29. 1021-1031 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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