研究課題/領域番号 |
02670653
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
河村 守雄 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30186150)
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研究分担者 |
木山 喬博 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (10177941)
猪田 邦雄 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10115529)
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キーワード | 痙性麻痺 / 頚部脊髄症 / 巧緻運動障害 / 評価 / 下肢10秒テスト / 電気ゴニオメ-タ |
研究概要 |
痙性麻痺を呈する横断性頚部脊髄症患者の四肢巧緻運動能力をより客観的に評価するために、小野らによる手の10秒テストに加え、われわれ独自の足及び足指の10秒テストを考案し、これらが臨床的に有用な痙性評価法になりうるかを検討した。方法として、電気ゴニオメ-タを用い、手指、足関節、足指の最大努力運動達成回数と運動パタ-ンを記録した。その結果、1)頚髄症患者群は正常群に比べ有意に運動達成回数が劣っていた。2)頚髄症患者は正常群に比べ運動周期の不規則性、異常notchの出現を多く認めた。3)患者群において、手の10秒テストと下肢の10秒テストの達成回数は有意に相関した。4)患者群において、従来より広く頚髄症の臨床的評価に用いられている日整会頚髄症判定基準(上肢)と手の10秒テストは有意に相関するが、同下肢基準と下肢の10秒テストとは相関しなかった。以上のことから、これら10秒テストは頚髄症における上肢、下肢の巧緻運動機能評価法として臨床的に有用であり、また、電気ゴニオメ-タは、四肢の運動を定量的かつ定性的に測定できる簡易な方法として有用であると結論した。 次いで、同様の方法を用いて横断型頚髄症患者の手術前後の四肢の巧緻運動能の差を評価した。運動達成回数では、手術前後で有意な差は認められなかったが、運動パタ-ンでは運動周期の正常化、異常notch出現頻度の減少など術後改善が認められた。定量的には現れない症状の改善が、本法により質的に表現可能であると思われた。 今後、筋電計同時測定も行ない運動学的評価を加えるとともに、さらに症例数を増し、これまでの結果の裏付けを行なう予定である。また、他疾患への応用も可能であると考えている。
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