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1991 年度 実績報告書

精巣間質におけるマクロファ-ジと精巣機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670716
研究機関自治医科大学

研究代表者

徳江 章彦  自治医科大学, 医学部, 教授 (80049022)

研究分担者 大河原 重雄  自治医科大学, 医学部, 助教授 (60049088)
小林 裕  自治医科大学, 医学部, 講師 (20178346)
キーワード精巣間質 / マクロファ-ジ / ライディッヒ細胞 / 線維芽細胞様細胞 / 加令
研究概要

哺乳動物の精巣間質には、Leydig cell、線維芽細胞、マクロファ-ジ、肥満細胞などが存在することが知られている。しかしLeydig cell以外の機能については、必ずしも解明しきれていない。本研究は精巣間質に分布するマクロファ-ジの機能を解明することを目的として、幼若期、性成熟期、老令期の各発育段階のラットの精巣を電顕的および免疫組織化学的に検索した。実験には15匹のウィスタ-系ラットを用い、これらを生後1ー11日の幼若群、16ー20週令の性成熟群、24ー30月令の老令群の3群に分けた。幼若期の精巣間質では紡錘型のLeydig cellが数個で集塊を作っており、その集塊は数層におよぶfibroblastoid cellの薄い細胞質によって取り囲まれていた。さらにfi陝roblastoid cellがその突起を、これらLeydig cellの細胞間に挿入している所見がしばしば観察された。大部分のマクロファ-ジは、このfibroblastoid cellの取り囲みの外側にあって、Leydig cellと直接接触することはなかったが、fibroblastoid cellの細胞間隙に突起を伸ばしたマクロファ-ジも観察された。性成熟期になると、より多数のLeydig cellが集団をなして血管の周囲に分布した。幼若期と異なりこれらLeydig cellの集団を取り囲むfibroblastoid cellは消褪して、Leydig cellはリンパ腔に直接露出していた。この発育段階のマクロファ-ジは豊富な細胞内小器官を有し、Leydig cellの集団の中に存在して、両細胞は密接な位置関係を示した。老令期では、Leydig cell,マクロファ-ジ共に減少し、変性に陥ったLeydigcellの近くにリポフスチンを大量にもつマクロファ-ジがしばしば観察された。
これらの所見は、精巣間質マクロファ-ジがLeydig cellを取り囲む微細環境の、発育に伴う変化に深く関っていることを示唆するものであり、両細胞は相互に作用しつつ精巣機能の発現、維持に働いていると推測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 徳江 章彦,大河原 重雄,間藤 方雄: "ラットの精巣間質におけるマクロファ-ジとライディッヒ細胞の生後発育齢に伴う形態学的変化" 日本不妊学会雑誌. 36. 847-853 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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