研究課題/領域番号 |
02670724
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
松島 正浩 東邦大学, 医学部, 教授 (90057612)
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研究分担者 |
杉崎 哲朗 東邦大学, 医学部, 助手 (30129481)
柳下 次雄 東邦大学, 医学部, 助手 (90110957)
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キーワード | 精巣 / 造精機能 / 腎臓 / 小人症マウス / DNA / RNA / ポリアミン |
研究概要 |
1.)精巣の生化学的研究 3種類の先天性ホルモン欠損マウス(dw/dw、lit/lit、hyt/hyt)全てにおいて、それぞれの対照群に比して精巣・湿重量当りの蛋白質量に有意差は認めなかった。dw/dw群とhyt/hyt群において、それぞれの対照群に比してtotal DNA量、total DNA量が有意に減少していた。dw/dw群とhyt/hyt群においてそれぞれの対照群に比してポリアミン量が有意に増加していることを認めた。lit/lit群においては、それらの変動が少ないことから現時点では、成長ホルモン欠損よりは、むしろ、甲状腺ホルモンの欠損が精巣の発育に重要な役割を果していることが示唆された。 2.)腎臓の形態的研究 dw/dw群は正常対照群に比べ一個当りの腎重量、皮質の厚み、髄質の厚みはそれぞれ著明に減少し、単位面積当りの糸球体数は正常対照群に比べ著明に増加していた。T_4単独治療と、CHとT_4の併用療法にて腎重量皮質の厚み、髄質の厚みにはそれぞれ未治療群に比して有意の差をもって回復が認められた。単位面積当りの糸球体数も有意に回復した。dw/dw群の腎発達に及ぼす影響はGHよりT_4の方がより効果的であることが推測された。 3)OHとT_4が精巣の造精機能と腎発達に関与していることが明らかになったが、現時点では甲状腺ホルモンの欠損が精巣と腎臓の発育に重要な役割を果していることが推測された。
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