研究課題/領域番号 |
02670734
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 国立病院医療センター(臨床研究部) (1992) 東京大学 (1990-1991) |
研究代表者 |
上妻 志郎 国立病院医療センター, 臨床研究部, 研究員 (30143457)
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研究分担者 |
海野 信也 東京大学, 医学部(病), 助手 (90193979)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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キーワード | 胎児 / 脳波 / 胎動 / パルスドプラ法 / 分娩 |
研究概要 |
ヤギおよびヒト胎児において、胎児中枢神経系機能の指標となる脳波・行動・脳血流を記録観察し、妊娠経過に伴う変化・分娩時の変化について検討した。 1.子宮外胎仔保育法を用いてヤギ胎仔を人工羊水中で保育し、脳波ならびにその行動について記録・観察した。脳波については、胎令に伴う発達について検討した。ヤギの運動は肉眼的観察および筋電図所見より、粗大運動(rolling)、筋緊張(stretch)、twitch、複合運動(generlized)に分類した。脳波は胎齢115日頃から活動性が増し、120日頃には異なる2種類のphaseが出現する。130日頃には高振幅期が明らかに認められるようになる。 2.正常妊娠例において4台の超音波断層法を用いて胎児の行動を観察し、妊娠経過に伴う発達について検討した。胎児の運動を躯幹運動と四肢の運動に分け、躯幹運動についてはさらに屈曲・伸展・回転・驚愕様・跳躍様・もがき様の6種類に分類した。妊娠20-27週までは、驚愕や跳躍などのすばやい動きがよく観察された。28-31週ではそれらは減少傾向を示し、屈曲・伸展・回転などもよく見られるようになった。32-39週ではもがきが中心となり、40週を過ぎると回転が多く認められた。四肢の運動は妊娠経過を通じて高頻度であり、妊娠時期による差異は認めなかった。 3.分娩中の正常妊例において、超音波パルスドプラ法を用いて子宮動脈・臍帯動脈・胎児中大脳動脈の血流計測を行い、陣痛発作の有無ならび分娩経過に伴う変化について比較検討した。子宮動脈血流は陣痛発作時には減少するが、臍帯動脈及び胎児中大脳動脈血流は変化しないことが示唆された。臍帯動脈Resistance Indexは分娩経過に伴い減少する傾向が認められた。
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