研究概要 |
Insulirーlike growth factorーII(IGFーII)の顆粒膜細胞に対する影響をヒト(HGC)並びにブタ(PGC)顆粒膜細胞を用いて検討した。HGCの培養法は、Leeの報告による方法に準じて、PGCの培養法はChanningの報告による方法に準じて施行、まず10%FCSがDMENをmedinmとして48時間のpreincabation後無血清DMENにて各々の添加実験を行った。medium中progesterone(P),estradiol(E_2) cAMPの測定実験では、5×10^5 riables/cell/well,細胞数と〔 ^3H〕thymicline取り込み実験においては、1×10^5 riable eolls/wellの細胞数で実験した。使用したIGFーIIの濃度は1〜100ng/mlであった。〔結果〕(1)IGFーIIはHGCにおいて用量依存性にそのP,E_2分泌を促進した。(2)IGFーIIは1〜100ng/mlの濃度において、中小卵胞由来のPGC(SMーPGC)のbasal progesierone分泌を用量依存性に促進した。(3)この作用はFSH並びにhCGでSlimnlateされたSMーPGLにおいても同様に見られた。(4)この作用は大卵胞由来のPGC(LーPGC)においては、100ng/mlのIGFーII濃度においてのみ見られた。(5)IGFーIIは1〜100ng/mlの濃度においてSMーPGCのbasal estracliol分泌を用量依存性に促進した。(6)この作用は、FSH並びにhCGでstimulateされたSMーPGCにおいても同様に見られた。(7)この作用はLーPGCにおいても全く同様に見られた。(8)IGFーIIはPGCの〔 ^3H〕thymidine取り込みを用量依存性に増加した。(9)IGFーIIはPGCの細胞数を用量依存性に増加した。(10)これらのIGFーIIの作用は、IGFーIと全く同様のものであった。(11)IGFーIIはPGCにおけるcーAMP産生を用量依存性に促進した。(12)しかしIGFーIIはPGCの細胞内Ca^<2+>濃度には全く影響を及ぼさなかった。〔結論〕以上の結果より、IGFーIIはAーkinase系を介して顆粒膜細胞のsteroidogenesisや細胞増殖に対して促進的に働くことが示唆された。IGFーIIは、IGFーIと同様に、顆粒膜細胞の増殖、分化の局所的なstimnlatorであることが確認された。
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