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1991 年度 実績報告書

リンパ節リンパ球由来抗腫瘍性リンホカインの同定並びにその産生誘導に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670746
研究機関九州大学

研究代表者

齋藤 俊章  九州大学, 医学部, 助手 (80162212)

研究分担者 佐野 正敏  九州大学, 医学部, 助手 (60206000)
嘉村 敏治  九州大学, 医学部, 講師 (30152870)
キーワードリンパ節 / リンパ球 / リンホカイン / インタ-フェロン / TNF
研究概要

今年度は主として、リンパ節リンパ球と末梢血リンパ球の抗腫瘍性サイトカイン産生能の比較検討を行った。
1:リンパ球由来内因性抗腫瘍性リンホカインの検出:子宮頚癌手術時に採取された転移の無いリンパ節より得られたリンパ球(LNL)および末梢血リンパ球(PBL)をHTCA二層軟寒天培地の下層に封入し上層のHela細胞の増殖に対する効果を観察した。無刺激のリンパ球は1x10^4/mlから1x10^6/mlの密度ではHela細胞の増殖に対し影響を及ぼさなかった。これに対しPHA,Conーaで刺激したLNL,PBLはいずれも3x10^5/ml以上のリンパ球密度に於て、密度依存性に上層のHela細胞の増殖を抑制した。2:PBL,LNLいずれも刺激物質についての検討を行った。PHA,ConーA,PWN,ILー1,ILー2,OKー432を使用したが、いずれのリンパ球に対してもPHA,ConーAが再現性良くHela細胞の増殖抑制効果を誘導した。ILー2はLNLに対しては全くHela細胞増殖抑制の誘導効果を示さなかったが、40%の症例においてPBLに対しては軽度のHela細胞増殖抑制の誘導効果を示した。3:PBL,LNLの培養上清中のIFNーα,β,γ,TNFーαを測定した。無刺激のPBL,LNL培養上清中にはいずれのリンホカインも検出できなかった。しかし、PHAにより刺激されたPBL,LNLはいずれもその培養上清中にIFNーγ,TNFーαが検出された。IFNーγの濃度はLNLにおいてPBLに比し高値を示す傾向が認められた。4:Hela細胞のIFNーγ,TNFーαに対する感受性を検討したところIFNーγに対しては濃度依存性の感受性を示したが、TNFーαに対しては10000pg/mlの濃度においても増殖抑制効果を示さなかった。以上の結果および前年度のIFNーγ,TNFーαに対する中和抗体を使用した実験結果よりPBL,LNLは抗腫瘍性サイトカインとしてIFNーγ,TNFーα両者を産生しているが、この実験系においてHela細胞の増殖抑制効果を発現しているのはIFNーγであると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masao Okadome: "Potenial of Human Lymph Node Cells for Antitumor Activity Mediated by Interferon gamma" Cancer. 68. 2378-2383 (1991)

  • [文献書誌] Toshiaki Saito: "Detection of Antitumor Lymphokine Production by Peripharal Blood or Lymph Node Lymphocytes Using Modified Human Tumor Clonogenic Assay(HTCA)" Proceedings of American Society of Clinical Oncology. 10. 212-212 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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