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1991 年度 実績報告書

喉頭の神経支配および脱神経後の神経筋接合部の変性・再生に関する形態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670776
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

吉原 俊雄  東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90220714)

研究分担者 山本 信和  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90191428)
キーワード内喉頭筋 / 神経筋接合部 / 電子顕微鏡 / 組織化学 / 反回神経麻痺
研究概要

ネコ内喉頭筋のうち特に後輪状択裂筋(後筋)を用いて運動終板の微細形態と神経伝達物質について免疫組織化学的,電子顕微鏡学(電顕)的に検討した。支配神経である反回神経を切断した場合の運動終板の形態変化と神経再支配に関して前年度より継結して検索すると共にアセチルコリンリセプタ-についても検討した。運動神経の神経伝達物質はアセチルコリンであることが知られているが,脱神経後約1週間を経ても螢光色素標織αーブンガロトキシンによって神経筋接合部にはリセプタ-が局在することが示された。またカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が免疫電顕的に運動神経終未内に存在することが明らかにされ,内唯頭筋においてアセチルコリンリセプタ-と異なるリセプタ-を介したCGRPの筋収縮の修飾が行われているかあるいはアセチルコリンリセプタ-の生合体に影響を与えている可能性が示された。反回神経切断により切断後2日目には神経終末は消失し,切断後6週目で1次シナプス間隙が平坦化してくるが,9週目以降になると同部に自律神経終末に類似した終末が認められるようになる。切断後11週目の例で5ーhydroxydopamine(5ーHODA)を筋に注入した場合これらの終末内シナプス小胞に5ーOHDA取り込み像が観察された。さらに血管周囲の自律神経の増加が認められ,同時にシュワン管内にも認められたことより再生してきた自律神経が血管経由でシュワン管に侵入し,除神経された神経筋接合部に到達してシナプスを形成したと推測された。同時期に後筋にfibrillation様の筋放電が認められたことよりこれらの再支配した自律神経の刺激によることが考えられた。さらに反回神経切断後の内喉頭筋の萎縮の程度を軽減している可能性が示唆された。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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