1.圧縮剪断接着強さ試験の結果について Table 1は接着強さの平均値とSDおよびこれらをt検定した結果を示している。今回使用いた6種類の象牙質処理剤応用後の象牙質面に対するPhoto Bond^<TM>とPhoto Clearfil Brigth^<TM>の接着強さはKE(約70kgf/cm^2)が最も高く、15ED(約60kgf/cm^2)も比較的高い値を示した。他の処理剤に関しては約40〜50kgf/cm^2の剪断接着強さを示した。平均値の差の検定(tーtest)結果ではKEーSB間とKEーDC間に信頼率99%で有意差が、KEー5AA間とKEー10AA間に信頼率95%で有意差が認められたが、KEー15ED間には有意差は認められなかった。したがってKE応用後の象牙質面に対する接着強さは15EDを除く他の処理剤応用後のものよりも有意に高いことが判明した。 2.象牙質透過率と接着強さの関連性について Fig.1は象牙質透過率と剪断接着強さの相関を示した図である。単回帰分析の結果、象牙質透過率と剪断接着強さの間にはY=45.1229+0.0378X、相関係数0.2036が得られ、有意な相関はないことが判明した。
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