研究課題/領域番号 |
02670860
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研究機関 | 奥羽大学 |
研究代表者 |
三辺 正人 奥羽大学, 歯学部, 講師 (60148004)
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研究分担者 |
筏 義人 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00025909)
斉藤 数宏 奥羽大学, 歯学部, 助手 (60225696)
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キーワード | 歯周病治療 / 薬剤徐放化担体 / ミノサイクリン / 塩化リゾチーム / アテロコラーゲンペレット / ポリ乳酸マイクロスフェアー |
研究概要 |
本研究では、テトラサイクリンを固定化したポリ乳酸マイクロスフェアー(TC-PLA-MS)を試作し、in vitro、in vivoにおけるTCの徐放性および臨床的効果について検討した。その結果、TC-PLA-MSは、TCのポケット内濃度を維持する上では有効であったが、ポケット内停留性に劣っていることが明らかとなった。その為、抗菌性や薬剤安定性の面でTCに優れるミノサイクリンを固定化したアテロコラーゲンペレット(MINO-P)と、薬剤徐放性を低下させる原因と考えられるポケット内炎症を抑制する目的で試作した塩化リゾチームを固定化したアテロコラーゲンペレット(LYSO-P)の併用投与について基礎的、臨床的検討を行なった。その結果、(1)MINO-PとLYSO-Pの併用投与で、ポケット内MINO濃度および停留性が向上した。(2)LYSO-Pによるポケット内炎症の改善効果が認められた。(3)MINO-Pにより、ポケット内細菌の量的、質的改善効果が認められた。(4)MINO-PとLYSO-Pの併用効果が、臨床、細菌、生化学的総合評価により確認された。などの点が明らかとなった。また、MINOの経口投与法(1日200mg、2週間服用)とMINO-Pの局所投与法(1週間隔2回投与)は、ほぼ同等の臨床的改善効果を示すことが明らかとなった。以上の研究結果から、MINO-PとLYSO-Pを用いた歯周病治療の有用性が明らかとなった。
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