研究課題/領域番号 |
02670898
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
辻 龍雄 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (70144954)
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研究分担者 |
前田 寛治 山口大学, 医学部附属病院, 医員
佐々木 功典 岩手医科大学, 医学部, 教授 (80116722)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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キーワード | Fluorescence in situ hybridization / Flow cytometry / AgNORs / Proliferating cell nuclear antigen / c-erbB-2 oncogene / Oral cancer / Immunohistochemistry / DNA aneuploidy |
研究概要 |
Fluorescence in situ hybridization(FISH)法により、口腔腫瘍細胞において17番染色体の数的異常が、悪性腫瘍において正常細胞や良性腫瘍細胞よりも多くみられることを報告した。増殖細胞核抗原(PCNA)は、悪性腫瘍や悪性化の可能性のある前癌病変において高率に免疫組識学的に検出され、口腔扁平上皮癌の癌化学療法前後では、化学療法後に一般的にPCNA陽性率は低下する。癌化学療法の組識学的効果を推測する指標としての臨床応用が示唆された。c-erbB-2癌遺伝子産物は、悪性唾液腺腫瘍においてまれに検出されが、この抗原の有無と唾液腺腫瘍の悪性度や予後との関連については、症例数が少なく結論的なことは言えなかった。e-erbB-2癌遺伝子産物は、扁平上皮癌では検出されず、多形成腺腫において高率に検出された。正常唾液腺では、導管上皮細胞に検出され、侵潤性に増殖した唾液腺腫瘍細胞に高率に検出された。DNAaneuploidyは、悪性腫瘍にかぎらず、良性病変においても検出されるが、DNAindexは、悪性腫瘍の方が高い傾向がみられた。KM-93抗原は、唾液腺腫瘍患者で高値を示すことから唾液腺腫瘍の血清診断への臨床応用が示唆された。正常唾液腺では、KM-93抗原は導管上皮細胞に検出され、Whartin腫瘍では2層性の腺管様構造の腫瘍細胞の内側層に検出されることから、この腫瘍細胞は導管由来であると示唆された。
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