研究課題/領域番号 |
02670910
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
秋元 芳明 日本大学, 松戸歯学部, 専任講師 (10147720)
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研究分担者 |
藤井 彰 日本大学, 松戸歯学部, 専任講師 (70102564)
渋谷 諄 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (20206147)
小宮 正道 日本大学, 松戸歯学部, 専任講師 (40186812)
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キーワード | MRSA / 薬剤感受性 / 口腔感染症 / Bーlactamaseの産生能 |
研究概要 |
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(以後、MRSAと略す)の判定剤は、メチシリンよりオキサシリンに、また、測定法は、平板希釈法から微量液体希釈法に変更された。しかし、MRSAの報告は、メチシリンを使用した平板希釈法により判定されているため、参考文献として使用する場合、メチシリンとオキサシリンおよび平板希釈法と微量液体希釈法の相関性が問題となった。結果は、投稿中である。微量液体希釈法にてオキサシリン濃度4μg/mlをMRSAとした新判定基準は、平板希釈法にてメチシリン濃度16μg/mlとした旧MRSA全株を含んでおり、比較できると判定できた。しかし、一部のMRSA株が含まれていなかった。分離されたMRSAに対する抗菌薬の感受性では、セファゾリン、セファロチン、セフピラマイド、セフィマンド-ル、フロモキセフ、ミノサイクリン、オフロキサシン、リファンピシリン、バンコマイシンが高かった。MRSAが分離された4症例では、感受性のあるフロモキセフを使用し、投与後1〜4日でMRSAが消失した。全症例とも、残在性膿瘍であり、充分な切開排膿処置および壊死組織除去術が可能であり、フロモキセフが感受性を示したため早期に消失したと推察された。全症例ともMRSA感染症の基礎疾患はなかった。また、他病院への入院あるいは通院の既往(本院受診前の3ケ月間)もなく、院内感染の可能性はなかった。
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