研究課題/領域番号 |
02670910
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
秋元 芳明 日本大学, 松戸歯学部, 専任講師 (10147720)
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研究分担者 |
藤井 彰 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (70102564)
望月 淑子 日本大学, 松戸歯学部, 副手 (90200336)
渋谷 諄 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (20206147)
小宮 正道 日本大学, 松戸歯学部, 講師(専任扱) (40186812)
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キーワード | メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 / 薬剤感受性 / 口腔感染症 |
研究概要 |
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(以後、MRSAと略す)の判定は、メチシリンを使用した平板希釈法を用いていたが、オキサシリンを用いた微量液体希釈法に決定された。そこで両者を比較検討し、メチシリンで判定されたMRSA全株が、オキサシリンで判定されたMRSA株に含まれており、参考文献として利用できることを発表した(1991年6月)。口腔外科臨床において黄色ブドウ球菌の分離頻度は低いが(1985年〜1990年の6年間の結果)、MRSA株の分離頻度は徐々に増加していた。分離されたMRSA株に対する抗菌薬の感受性では、セファゾリン、セフピラマイド、セファマンド-ル、フロモキセフ、ミノサイクリン、オフロキサシン、リファンピシリン、バンコマイシンが高かった。MRSAが分離された症例では、感受性のあるフロモキセフを使用し、投与後1〜4日でMRSAが消失した。全症例とも浅在性膿瘍であり、切開排膿処置および壊死組織除去術が可能であり、ただちに感受性のあるフロモキセフを使用したため、早期に消失したと推察された。全症例ともMRA感染症の基礎疾患は認められなかった。また、他病院への入院あるいは通院の既往(本院受診前3ケ月)もなく、院内感染の可能性はなかった。MRSAの分離頻度、抗菌薬の感受性および症例について、第17回国際化学療法学会(ベルリン、ドイツ)にて発表し、PROCEEDING OF THE 17TH INTERNATIONAL CONGRESS OF CHEMOTHERAPYに投稿中(in press)である。
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