• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

精密化学的デザインに基づいた高精度光学純度決定試薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 02670949
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

竹内 義雄  富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (20111750)

キーワード光学純度決定試薬 / CFPA / MTPA / ^<19>FーNMR / 化学シフト差(△δ値) / 光学活性体 / 多重官能性炭素化合物 / 一フッ化物
研究概要

1.MTPA(1a)に代わる新規光学純度決定試薬として分子設計した構造2ー5の代表的な三種の誘導体2bーdー5bーdのうち、2bーdと5bーdの合成に成功した。それらの ^<19>F NMRにおけるジアステレオマ-間の化学シフト差(△δ)を測定したところ、CFPA誘導体5bーdの△δ値はMTPA誘導体1bーdのそれよりも数倍も大きくなることが分かった。そこで、光学活性CFPA(5a)の合成ル-トを検討した。
2.ベンゾイルぎ酸とR(+)ーαーフェネチルアミンとの縮合で得られるアミド体に、前報の方法にしたがってシアノ化およびフッ素化を施して、光学活性ジアステレオマ-混合物5d_M,5d_Iを得た。分別再結晶により両者を分離し、それぞれを個別にニトロソ化した後熱分解することにより、(+)ーCFPA(5a)および(-)ーCFPA(5a)を得た。更に、常法を用いて対応する塩化物(+)ーCFPAーCl(5e)および(-)ーCFPAーCl(5e)へと誘導した。
3.CFPAーCl(5e)と各種アルコ-ルおよびアミン類との縮合で得られるジアステレオマ-の△δ値を測定したところ、それらの値は対応するMTPA誘導体のそれよりも格段に大きくなることが分かり、そのためCFPA法は、不斉中心が反応点から2ー4結合離れた化合物に対しても適用可能なことが判明した。更に、幾つかの天然物合成の中間体に本法を適用したところ、MTPA法を遥かに凌ぐ好結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takeuchi,Yoshio: "αーCyanoーαーfluorophenylacetic Acid(CFPA):A New Reagent for Determーining Enantiomeric Excess That Gives Very Large ^<19>F NMR △δValues" J.Am.Chem.Soc.113. 6318-6320 (1991)

  • [文献書誌] Takeuchi,Yoshio: "Chemistry of Novel Compounds with Multifunctional Carbon Structure.8.Molecular Designing,Synthetic Studies,and NMR Investigation of Efficient Chiral Derivatizing Reagents Surpassing MTPA" J.Org.Chem.

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi