研究課題/領域番号 |
02670959
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
片岡 貞 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (00082975)
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研究分担者 |
吉松 三博 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (80240349)
岩村 樹憲 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (70184900)
清水 洋 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (00082983)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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キーワード | 有機セレン化合物 / セレノボラン / ラジカル付加反応 / ラジカル環化反応 / エ-テル結合開裂反応 / 環状エ-テル / αーセレノカルボカチオン / ジセルノアセタ-ル |
研究概要 |
本課題研究により、 (1)トリス(フェニルセレノ)ボラン及びトリス(メチルセレノ)ボランが酸素存在下ラジカル的に三重結合に付加して、ビニルセレニドを生成することを明らかにした。三重結合としては、末端アセチレンに収率よく反応した。この反応の機構については、 ^1Hーおよび ^<11>BーNMRスペクトルを用いて決定した。 (2)この反応を含窒素、含酸素、含硫黄エンイン化合物の閉環反応に応用したところ、環外にセレノメチリデン置換複素環化合物が好ましい収率で得られた。フェニルセレノ又はメチルセレノラジカルがオレフィンに環化付加する様式は、6ーエンド型よりも5ーエキソ型が優先して進行した。また、ジアステレオ選択的に閉環することも判明した。この閉環反応を用いて、カイニン酸誘導体の合成を可能にするモデル実験にも成功した。 (3)テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランに塩化亜鉛または四塩化スズ存在下、トリス(フェニルセレノ)ボランを反応させると、エ-テル結合が切断されωーフェニルセレノアルコ-ルが収率よく得られることを見出した。 (4)セレノボランを用いて合成したジセレノアセタ-ルにルイス酸を反応させてαーセレノカルボカチオンを発生させる方法を開発した。分子内にオレフィンをもつジセレアセタ-ルより発生させたカチオンはエンド選択的に閉環することを見出した。
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