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1992 年度 実績報告書

人工固体酵素としての金属ポルフィリン担持樹脂の酵素様機能と分析化学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 02670980
研究機関岡山大学

研究代表者

齋藤 寛  岡山大学, 薬学部, 教授 (20025711)

研究分担者 尾堂 順一  岡山大学, 薬学部, 助教授 (70093680)
キーワード金属ポルフィリン / 酵素様機能 / アスコルビン酸 / ウリカーゼ / 尿酸 / グルコース / イオン交換樹脂 / 人工固体酵素
研究概要

本研究では,実用的な人工固体酸素の開発を目的として,平成4年度には,アスコルビン酸オキシダーゼやウリカーゼなどの酸素様機能を検討し,次に記載した結果を得た.
1.MP固定化担体のアスコルビン酸(ASA)酸化触媒機能:種々の金属テトラキス(スルホフェニル)ポルフィン担持イオン交換樹脂(MTPP Sr)を用いてASA酸化触媒機能を検討した.その結果,中心金属として,コバルトを用いた場合に最も活性が高く,ついで鉄,マンガン,銅の順となった.さらに,至適条件を検討した結果,中性付近,35℃以上で高い活性を示すことがわかった.また,反応生成物は,マススペクトルなどから,過酸化水素,酸化型ASA及び2,3‐diketogulonic acidであることがわかった.さらに,共鳴ラマンスペスペクトルの検討から,担体表面のCoTPPS_rは,Co^<3+>〓Co^<2+>〓Co^<3+>の変化に基づき,触媒機能を示すことがわかった.
2.その分析学的応用:ASAは,グルコースなどの血清成分の定量を妨害する.そこで,この負の妨害を避けるために,試料に共存するASAをMTPPS_rなどで除去することを試みた.その結果,CoTPPS_rなどがこの妨害を除去するのに有用であることがわかった.
3.ウリカーゼ機能とその応用:マンガン,鉄やコバルトなどを含有した金属ポルフィリン錯体を担持したイオン交換樹脂のウリカーゼ様機能(尿酸の酸化反応)を検討した.そのこの結果,Mn^<3+>-テトラキス(1-メチルピリジニウム-4-イル)ポルフィン担持イオン交換樹脂が,最もウリカーゼ機能が高いことがわかった.さらに,これを固定化ウリカーゼの代用として用いて,尿酸の定量を試みたところ,代用として利用できることが分かった.また,ウリカーゼ機能の発現は,ASAの場合と同様であることもわかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K. Okazaki: "Spectrophotomeric determination of fluoride ion with zirconium(IV) salt of tetraphenylpordine trisulfonate" Anal. Sci.8. 567-569 (1992)

  • [文献書誌] K. Jinno: "Cu-Phthalocyanine stational phase in microcolumn liquid chromatography" J. Microcol. Sep.4. 325-329 (1992)

  • [文献書誌] 岡崎 公哉: "テトラキス(スルホフェニル)ポルフィン・オキシジルコニウム塩固定化陽イオン交換樹脂を用いるフッ化物イオンの定量" 分析化学. 41. 643-647 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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