研究課題/領域番号 |
02670986
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
浜田 昭 昭和大学, 薬学部, 教授 (50053781)
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研究分担者 |
三浦 ゆり 昭和大学, 薬学部, 助手 (00216574)
竹下 啓蔵 昭和大学, 薬学部, 講師 (70175438)
内海 英雄 昭和大学, 薬学部, 助教授 (20101694)
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キーワード | in vivo ERS / スピンラベル / 薬物担体 / PDS / リポソ-ム / 体内動態 / 筋肉 / 画像解析 |
研究概要 |
薬物の体内挙動を無侵襲かつリアルタイムで測定し、画像解析する新しい方法を開発する目的で、以下の検討を行った。 1.画像化のためのコンピュ-タプログラムの開発:in vivo ESRより得られるシグナルは複数のシグナルよりなるため、これを空間的に分離(SpectralーSpatial Analysis)する必要がある。今回は、観測不可能の角度(missing angle)の解決法について検討した。安定ラジカルのファントムを用いて従来の逆投影法と反復法の比較検討を行ったところ、逆投影法では画像の裾部分の欠損した粗雑な画像が得られたのに対して、反復法では反復回数の増加に伴って欠損部の画像が修復された。しかし、ファントムの形状によっては輪郭に沿って鋭いノイズが現われることや計算時間に逆投影法の十倍の時間を要する等、新たに解決しなければならない問題が生じた。 2.筋肉内投与したリポソ-ム封入薬物の動態:リポソ-ムに封入できるスピンラベル剤を検討したところ、四級アミンであるCatlの封入率が高いことがわかった。Catl筋肉内挙動に対するリポソ-ム封入の効果をin vivo ESRを用いて解析した結果、リポソ-ム末封入のCatlは投与後直ちに拡散が始まったが、リポソ-ムに封入したものは2日たってもそのほとんどがリポソ-ムに封入された形で投与部位に存在していることがわかった。この結果は、封入薬物とリポソ-ム構成脂質との放射性同位元素による二重標識による実験結果と一致するものであり、無侵襲で測定できるin vivo ERSの薬学領域に於ける大いなる利用性を暗示した。
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