• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

分子拡散画像(diffusion imagimg)による神経疾患の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02671042
研究機関明治鍼灸大学

研究代表者

田中 忠蔵  明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (80163541)

研究分担者 梅田 雅宏  明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 講師 (60223608)
成瀬 昭二  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50106407)
キーワードMRI / 分子拡散画像 / 脳虚血 / 脳浮腫 / 拡散強調画像
研究概要

本研究は、NMRによる水分子の拡散係数の測定法を生体に応用し、種々の中枢神経疾患の病態解析を行うことにある。具体的には従来、われわれがNMR測定法の生体への応用を目指して研究対象としてきた、脳虚血、脳浮腫などの動物実験モデルを用いて、病変部における水分子の動的状態の変化を検討し、拡散強調画像として捉えることができた。
1.動物実験用NMR装置に拡散強調画像のパルスシ-クエンスを開発し、ラットの正常脳および脳虚血、脳浮腫モデルを作成し、これらを対象に測定を行った。現在までの成果として、脳虚血の発生1時間後の超急性期の時期では、通常のMRI画像(T1,T2強調画像)では病巣を検出できなかったが、拡大強調画像では虚血部位が明らかに周囲の正常脳組識に比べて高信号領域として抽出された。これによって、発作直後に病巣部位の検出がきわめて困難であった脳梗塞病巣の特定が可能となり、脳梗塞の診断および治療方針の決定に有用となろう。さらには、脳虚血で生じる虚血性脳浮腫(細胞障害性脳浮腫)では、拡散強調画像で高信号領域となったが、凍結損傷による血管性脳浮腫では低信号領域としてみられた。これは、虚血性脳浮腫では水分子の拡散が限定され拡散係数が小さくなるのに対して、血管性脳浮腫では水分子の拡散が限定されずに拡散係数が大きくなることを示している。従来、脳浮腫の原因による違いを画像化することができなかたが、拡散強調画像によって可能となった。
2.臨床応用では、パルスシ-クエンスの一部を臨床用MRIに移植し、予備研究を開始している。正常脳組識と脳腫瘍では拡散強調画像にて異なった画像を示すことがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 成瀬 昭二: "磁気共鳴法(MRI/S)による脳虚血の診断" Neurosurgeons. 10. (1990)

  • [文献書誌] 恵飛須 俊彦: "拡散強調画像の基礎的研究及び礎床応用" 日本磁気共鳴医学会誌. 11. (1991)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi