研究概要 |
これからの高齢化社会に向けて、とくに高齢者とその介護家族等のニ-ズに合った保健・医療および福祉サ-ビスを効率的かつ効果的に提供していくためには、連携のとれた保健・医療・福祉サ-ビスのト-タルネットワ-ク・システムを各地域ごとに構築していくことが不可欠となってくる。このような考えから本研究においては、まず初年度として、愛知県をケ-ス・スタディとして県医師会をはじめ地域関係者の協力と支援のもとに「保健・医療・福祉の連携」に関する地域関係者(調査対象者15,000名)の意識実態調査を実施し、現在その分析を進めている所である。また一方、過疎山間地における地域ケア・システムの構築をめざして、A地域(モデル地域)における高齢者(寝たきり,独居,高齢者のみの世帯)の生活・健康・医療に関する情報収集並びに分析を行っている。また、現在ねたきり老人等のための介護支援システムが構築されているB地域をモデルケ-スとして上記システムの総合評価と今後の改良計画等について考察を進めている。更に、都市型の地域ケア・システムのモデルケ-スとして、C地域における在宅療養支援情報システム設置のための具体的方策とその管理運営体制のあり方等について検討を進めている所である。 このように,現在2〜3のモデル地域での高齢者等のための地域ケアシステム構築と改良にむけて調査分析並びにシステム設計を進めており次年度(平成3年度)において、いくつかの新しい研究成果が多いに期待されつつあろう。
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