研究課題/領域番号 |
02671064
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山岡 和枝 帝京大学, 法学部, 助教授 (50091038)
|
研究分担者 |
小林 廉毅 帝京大学, 医学部, 講師 (70178341)
矢野 栄二 帝京大学, 医学部, 助教授 (50114690)
|
キーワード | 臨床研修 / 存病日数 / 教育機能 / アンケ-ト調査 / 高額医療費 |
研究概要 |
医師法16条2項の努力規定に基づく現在の研修制度ができて20年ほど経過したが、研修内容に関しては統一基準がなく、個別病院任せという実態であり、教育のもっとも基本である評価も充分に行われていない。これは単に医師の研修という問題ではなく、卒後臨床研修が生涯にわたる医師の診療内容や態度に大きな影響を及ぼすと考えると、国民医療全体にとってきわめて大きな問題である。申請者らはこれまで研修現場における研修過程についての調査を行い、研修指定病院の現状の解析を行ってきた。そして、高額医療費について研修医の受け持った患者の診療内容を調査した結果の分析を行った。この研究ではhighーcost proceduresとして一件1000点以上(一万円以上)の検査・手技を取り上げた。そして患者一人当り医療費を従属変数として、患者の性別、年齢、医療費自己負担の有無、保険の種類、病院の違い、転帰疾病の種類、およびhighーcost proceduresの医療費に占める割合を独立変数として重回帰分析を行い、highーcost proceduresが医療費の変動にどの程度関連しているかを分析した。その結果、診療行為別にみると画像診断、次いで注射、処置、検査の項目でhighーcost proceduresが多いとこが判った。さらに研修の評価を具体的に行う上で、研修修得度の変化が検査などの診療内容および平均在院日数にどのような変化をもたらすのかという問題について検討した。研修指定病院の指導医および研修医の受持ち患者の検査を中心とした診療内容と研修の修得状況について経時的に調査を行い、指導医の検査状況と研修医の検査状況との間の関連性を、修得度別、疾病の重症度別に観察したその結果から、研修の修得状況により検査などの診療内容が影響を受けるかについて分析し、修得状況の評価について考察した。
|