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1990 年度 実績報告書

ヒトヘモグロビン微量定性定量法の関発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02671071
研究機関自治医科大学

研究代表者

伊藤 喜久  自治医科大学, 医学部, 助教授 (20129026)

キーワードヘモグロビン / 放射免疫測定法 / ラテックス凝集反応 / 尿
研究概要

ヒトに特異的なヘモグロビンA_0(H6A_0)を赤血球より分離精製し,特異抗体を作製,放射免疫測定法,ラテックス凝集反応法(用手法)を確立し,現在,正常者,糖尿病患者尿中のH6の動能分析を行い,応分の成果を得ている。概要を以下に示す。
1.H6A_0の精製と抗体の作製
ヒト血液から赤血球を得て,蒸留水およびトルエンで溶血,遠心,洗浄をくりかえし,精製ヘモグロブリン祖分画を得た後,等電点電気泳動(pH 勾配6〜8,ショ糖密度勾酸5ー50%で40時間泳動,メインピ-クを得た。特異抗体の作製はウサギ免疫による。
2.ラテックス凝集反応の確立
既に確立された方法によリ,ポリスチレンラテックスに抗体を主適条件に感作させて作成したラテックス乳液を用いた検討では,H6を特異的に,高感度に検出することが可能となった。従来からの試験紙法の潜血検査にみられる。VitaminCの影響による偽陰性,ミオグロビンによる偽陽性の問題点が亢服された。
3.放射免疫測定法(二抗体法)の確立
測定感度約10ng/ml,希釈試験,回収率にほぼ満足できる微量測定系を初めて確立した。しかしながら,H6はきわめて不安定で約1日で測定値が半減することが示され,従って,以後の研究は尿サンプル収集後数時間以内に測定を行なっている。これまでのところ,シアン・メト化などによる安定性を試みているが満足ゆく結果が得られていない。 正常人20名の尿中H6値は,spot尿で10〜40ng/mlで,尿沈査中に赤血球が同定されていない。糖尿病患者尿では,上昇を認めた。
これらの成果は,今後,国内外の専門学術雑誌に順次発表予定である。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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