研究課題/領域番号 |
02671079
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
稲吉 光子 北里大学, 看護学部, 講師 (60203212)
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研究分担者 |
島口 貞夫 北里大学, 看護学部, 教授 (30050389)
島崎 玲子 ライダー 北里大学, 看護学部, 教授 (90191676)
堀 良子 北里大学, 看護学部, 助手
川口 優子 北里大学, 看護学部, 講師 (90152941)
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キーワード | 意思決定 / 共同行為 / 態度 / 看護ケア / 消費者参加 / 国際比較 |
研究概要 |
1.目的ー本研究は、看護実践における患者と看護婦の意思決定に関する能度と認識を調査することである。 2.研究方法ー東京の一急性期病院900床と川崎市の分院240床において、1991年10月から1992年1月に行った。238名の看護婦と193名の患者が対象となった。患者には2部の質問紙、1部には入院時に、もう1部は退院時に配布した。看護婦には1部を配布した。質問紙の配布と収集は研究員が行った。質問紙によって5つの態度指標と2つの認識指標が看護婦と患者の両者に測定された。更に患者には看護ケアに対する満足度が測定された。 3.結果と考察ー看護婦の平均年齢は26歳で患者の平均年齢は54歳であった。66%の患者は男性であり、看護婦は全員が女性であった。看護婦と患者の態度を比較すると、5指標すべてに有意な差がみられた。すなわち看護婦は情報を得る権利以外では、患者よりリベラルであった。更に意思決定での認識を両者で比較すると、半数の看護婦は看護婦と患者が共同で意思決定をしていると認識しているのに対し、ほとんどの患者は意思決定時に助言的に自分の意見を述べると認識していた。この結果から看護婦と患者の態度には重要な違いがあること、看護婦は患者が認識している以上に、高いレベルで意思決定に患者が参加していると認識していることが明らかとなった。この差異は興味があるとともに問題であると考えられ、今後更に追求していく必要性が示唆された。
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