研究課題
一般研究(C)
研究目的は急性期病院での患者と看護婦・看護士(以下、看護婦と省略する)の看護ケアでの共同意思決定について、その態度と認識を明らかにすることである。研究の概念枠組みは看護婦と患者の態度と認識が意思決定での共同行為と患者に生じる結果に影響するという理論に基づいている。研究方法は同じ手順で、1988年から1991年に、ノルウェー、日本、フィンランド、そして、アメリカ合衆国でおこなった質問紙調査である。看護婦には1回、患者には2回(入院時と退院時)の質問紙調査を実施した。原調査票は英語で作成され、他の3カ国語に翻訳された。結果は4カ国ともに医療での消費者主義に向かっているこが明らかになった。しかし、4カ国間、さらに、患者と看護婦の間では、消費者主義的態度に有意な差があった。患者群と看護婦群では、看護実践での共同意思決定について、2つの異なる因果モデルが形成された。両群ともに、年齢と一般的消費者主義態度が看護での共同行為に関連がある。現代の推進力は医療での自己決定と消費者主義に価値をおく方向であるため、今後の研究は消費者主義的態度と患者と看護婦との行動の関連性を明らかにすることであろう。
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