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1991 年度 実績報告書

ホルモンによる肝および膵グルコキナ-ゼ遺伝子の発現調節機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 02671092
研究機関浜松医科大学

研究代表者

西 重生  浜松医科大学, 医学部, 助手 (80218099)

研究分担者 船井 恒嘉  浜松医科大学, 医学部, 助手 (70209146)
キーワード膵ラ氏島グルコキナ-ゼ / ホルモンによる遺伝子発現調節 / competitive PCR / cyclic AMP
研究概要

前年度においてcompetitive PCR法によるグルコキナ-ゼmRNAの測定法(半定量法)を確立したが,この方法を用いて以下の実験を行った。ラット膵からラ氏島を常離し,培養実験に供した。培養液のブドウ糖濃度を5.5mMあるいは16.7mMとし,種々のホルモン(インスリン,グルカゴン,デキサメサゾン,T_3)存在下で24時間培養した後にラ氏島細胞からRNAをAGPC法で抽出し,このtotal RNAをテンプレ-トとしてRTーcompetitive PCR法でグルコキナ-ゼmRNA量を測定した。この系において,グルカゴン,デキサメサゾン,T_3はグルコキナ-ゼmRNA量を両ブドウ糖濃度において低下させたが,インスリンは何ら影響しなかった。グルカゴンによるグルコキナ-ゼmRNA量の抑制にはcAMPが介することが考えられたので,cAMPアナログの影響を検討した。即ち,5.5mMあるいは16.7mMブドウ糖濃度存在下で,dibutyryl cAMP(dbーcAMP)を投与し,8時間および24時間の培養後ラ氏島細胞のグルコキナ-ゼmRNA量を測定した。この場合,dbーcAMPは5.5mMおよび16.7mMの両ブザウ糖濃度において8時間および24時間の両者で有意にグルコキナ-ゼmRNA量を低下させ,この抑制作用は24時間でより著明であった。さらに,グルコキナ-ゼmRNA量の調節においてcGMPがセカンドメッセンジャ-として働いているかどうかを検討するために,8ーbromoーcGMPの影響を調べたが,5.5mMおよび16.7mMの両ブドウ糖濃度においてグルコキナ-ゼmRNA量に何ら影響しなかった。一方,グリベンクラミドは膵ラ氏島細胞膜に存在するK^+チャネルに作用してインスリン分泌を促進することが知られているが,この試薬によって膵ラ氏島細胞のグルコキナ-ゼmRNA量が投与8時間後に増加することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] S.Hinata,S.Nishi,et al.: "Hormonal Regulation of Rat Pancreatic Islet Glucohinase mRNA" “Prevention and treatment of NIDDM"Editol by Y.Goto,et al,SmithーGordon,London,1992. (1992)

  • [文献書誌] 西 重生: "ヘキソキナ-ゼ遺伝子と糖代謝" 第23回日本医学会総会・総会会誌第2分冊. 409 (1992)

  • [文献書誌] 西 重生: "膵B細胞のグルコキナ-ゼ遺伝子とインスリン分泌" 医学のあゆみ. 156. 858-862 (1991)

  • [文献書誌] 西 重生,日向 真一,吉見 輝也: "ヘキソキナ-ゼとグルコキナ-ゼ" 実験医学増刊 糖尿病の分子生物学. 9. 83-88 (1991)

  • [文献書誌] 西 重生,吉見 輝也: "ヒト・ヘキソキナ-ゼ/グルコキナ-ゼのクロ-ニング" 分子糖尿病学Vol.3.(1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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