研究分担者 |
渡会 隆夫 大阪大学, 医学部付属病院, 医院
岩間 令道 大阪大学, 医学部付属病院, 医員
森島 豊彦 大阪大学, 医学部, 助手 (50221635)
山崎 義光 大阪大学, 医学部, 助手 (40201834)
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研究概要 |
インスリンレセプタ-遺伝子の発現調節蛋白の解析を行うと同時にインスリン結合の低下した患者2例について,遺伝子解析を行った。 gelーsbift analysisにより,インスリンレセプタ-遺伝子手発現調節領域には,グルコゴルチコイドレセプタ-と競合する蛋白質が結合するほか,様々の原蛋白が結合し,その発現を調節していることが明かとなった。このインスリンレセプチタ-遺伝子発現調節領域にはG及びCが著しく多く,結合する蛋白の分子量も種々様々であった。これらの蛋白の機能については,さらに解析する必要がある。 インスリン結合の低下した患者の株化した培養リンパ球について,PCR法を用いて,インスリンレセプタ-遺伝子の各exonを増幅した後,その塩基配列をdryect seguenceによりその構造を解析した。その結果,2例ともインスリンレセプタ-構造遺伝子自体にはsilent mutation以上に塩基配列の変異を認めず,1例は両親由来のインスリンレセプタ-遺伝子からのmRNAへの転写が低下しており,もう1例ではいづれか一方の親由来のインスリンレセプタ-遺伝子からのmRNAへの転写が低下していることが明らかとなった。これらの症例における異常は,インスリンレセプタ-遺伝子発現調節蛋白の異常に由来するものと考えられ,その病図はインスリンレセプタ-遺伝子発現調節機序の解析の上からも興味がもたれる。 現在,インスリンレセプタ-減少を来した患者について,インスリンレセプタ-遺伝子発現調節領域の解析と共に,その両親のインスリンレセプタ-遺伝子,発現調節領域について解析を行っている。
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