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1990 年度 実績報告書

骨髄・単球系白血病細胞における増殖因子サイトカイン遺伝子の発現とその意義の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02671125
研究機関福井医科大学

研究代表者

和野 雅治  福井医科大学, 医学部, 助手 (20210990)

キーワード増殖因子 / 造血因子 / サイトカイン / GーCSF / GMーCSF / オ-トクリン増殖 / 白血病 / 急性骨髄性白血病
研究概要

研究計画に従い、平成2年度中には以下のような項目について検討を行なった。
1.非リンパ性白血病細胞のin vitroにおける増殖因子その他のサイトカイン活性産生とその定量:急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)、CML以外の骨髄増殖性疾患など、40症例について検討できた。その結果、全体の25%で培養上清中にCSF活性の産生を認め、これらの症例では1種類にとどまらず複数のサイトカイン産生を認めることが多かった。産生されるサイトカインはGーCSF・GMーCSF以外にILー1β・ILー6を確認した。サイトカインは一般にリンパ系細胞・単球系細胞・付着性細胞などが活発に産生すると考えられるが、非リンパ性造血細胞においてもサイトカイン産生は稀では無いと考えられた。 2.非リンパ性白血病細胞の造血因子反応性増殖能に関する検討:増殖能に関しては35例の検討を行なった。AMLでは18症例すべてがGーCSFまたはGMーCSFに対して反応して増殖することを見出した。うち4例のオ-トクリン増殖例があり、3例で患者血清または血漿中の自己白血病細胞増殖刺激活性を証明した。これらの症例ではin vivoでもオ-トクリン増殖が生じている可能性が高いと思われた。 3.増殖因子反応例、オ-トクリン増殖例に関する検討:増殖因子存添加培養細胞は当初活発に増殖を始めるがある時点で急速に崩壊死滅が始まり、結果的に増殖因子非添加培養細胞のほうが例外なく長期間生存した。オ-トクリン例でも低細胞濃度やメディウム頻回交換のほうが長期生存し、増殖因子非存在環境のほうが個々の細胞の長期生存には有利であるとの結果を得た。この意義と、生体内でも同様のことが言えるのかどうかについては、平成3年度の研究課題の一つとして検討を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yuji Wano: "In vitro autocrine growth of leukemic blasts of myeloid/monocytic leukemias and myeloproliferative disorders." Blood. 76. 171a (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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