研究課題/領域番号 |
02680006
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
庄司 多津男 名古屋大学, プラズマ科学センター, 助教授 (50115581)
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研究分担者 |
高杉 恵一 日本大学, 理工学部, 助手 (50187952)
佐藤 照幸 名古屋大学, プラズマ科学センター, 教授 (70023702)
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キーワード | 高周波電場 / リミタ- / 周辺プラズマ / ポンデラモ-ティブカ / 重中性粒子ビ-ム |
研究概要 |
本研究は高周波電場によって周辺プラズマを動的制御するという新しいアイデアを、特に重中性粒子ビ-ムによる計測を用いる事によって実験的に明らかにしようとする2年間の研究である。平成2年度の主な成果は1、直線型装置(NPX)を使い大型閉じ込め装置の周辺プラズマを十分シミュレ-ト出来る定常プラズマ生成の開発。2、高周波電場をその表面に有効に作るリミタ-の設計、制作。3、大型閉じ込め装置における高周波電場によるリミタ-への熱流束制御の実験による原理実証。4、重中性粒子ビ-ム計測装置の設形および制作。などである。 1、については名古屋大学プラズマ科学センタ-で開発したホイッスラ-波放電によるプラズマ生成法とマイクロ波放電の組み合わせによって、NPXでの高周波による周辺プラズマの安定化実験に必要とされる安定で口径の大きいプラズマ源(密度〜10^<12>cm^<ー3>、電子温度〜10eV)を完成した。2、では高周波アンテナ電場の計算を行ない、これに基づいて高周波リミタ-が設計制作され、リミタ-近傍での高周波電場の計測によって計算にほぼ近いことが確かめられた。3、でさらにこの高周波リミタ-を核融合科学研究所のヘリカル装置(CHS)に用いて、リミタ-へのプラズマ熱流束が高周波電場のポテンシャルで軽減されることが確かめられた。この実験ではリミタ-の表面温度を赤外カメラで、その場測定する方法がとられ高周波電力1kW足らずで約30%の表面温度低下を観測した。またこれと同時に周辺プラズマの静電揺動振幅も約50%に減少し、周辺プラズマ制御の原理が実証された。(プラズマ核融合学会4月91年にて発表)4、周辺プラズマのポテンシャル、密度、及びその揺動を計測する重中性粒子ビ-ムについてはナリトウムの荷電交換セルを持ったビ-ム源、2次元計測のための駆動機構、アナライザ-などを完成し平成3年度からの実験の準備をほぼ完了した。
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