Zピンチ装置を改造し、プラズマの吹き出し部にプラズマを成型するためのリミタ-を設置した。2cmφの円形リミタ-を取り付けた場合について、既存の分光システムを用いて空間分布およびプラズマパラメ-タを測定しリミタ-がプラズマへ与える影響を評価した。その結果、直径約2cm、電子温度12eV、電子密度6x10^<16>cm^<-3>のプラズマが生成できた。また、このプラズマを水素ガス中に導入すると、プラズマからの発光線の強度と半値幅が増大した。半値幅の広がりは電子温度のneを反映するのでHβ486.1nm線とHe II468.6nm線の双方からneを見積ることができる。両線幅から求めた電子密度は一致した。また、両線の空間分布も一致した。このことからプラズマは水素ガスと混合しているものと考えられる。また連続スペクトル等から電子密度Teを求めたところTeは低下しており、プラズマの水素ガスによる冷却も確認された。 計測装置としては、高速ゲ-ト機能を持つ画像分光システムが完成した。これによって、本研究で対象とする高速で飛翔するプラズマの空間分解スペクトル(プラズマの形状やプラズマパラメ-タ-の空間分布)の1ショットでの計測が可能となる。今後、プラズマ生成条件の最適化に役立てるつもりである。
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