研究課題/領域番号 |
02680036
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
松田 幸久 秋田大学, 医学部, 助教授 (50157327)
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研究分担者 |
信永 利馬 東北大学, 医学部, 教授 (90004754)
増田 弘毅 秋田大学, 医学部, 教授 (60103462)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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キーワード | 大型ウサギ / 日本白色種 / 実験動物 / 動物実験 / 代替動物 |
研究概要 |
秋田県仙北地方で古くから繁殖されている大型ウサギが動物実験に用いられるイヌに代わる代替動物候補になりうるか否かを検討し、次の結果を得た。 1.野外での飼育状況の調査から、6〜8Kgのもの(平均月齢約10ヵ月)が約60匹、8Kgを越えるもの(平均月齢約18ヵ月)が約20匹程毎年飼育されていることが確認されたが、その飼育は一部の愛好者によってなされているに過ぎず、飼育数も年々減少の傾向にあることが判明した。 2.大型ウサギの生物学的特性を調べたら、これまでに報告されたわが国で飼育されている日本白色種にに比べ、体重および臓器重量では約1.5〜2倍の値し示した。また、血液性状および血清の生化学的性状では、これまでに報告されている日本白色種の値から著しく逸脱していなことが確認された。 3.本大型ウサギの飼育を当動物実験施設において試みるとともに離乳後の体重増加曲線を調べた。さしあたってはビ-グル用のケージおよび一般のウサギ用固型飼料が有用であったが、大型ウサギ専用のケージが開発される必要があり、また、飼育用の飼料についても今後さらに検討する余地のあると思われた。 4.大型ウサギの多くがBordetella bronchisepticaおよびPaseurella multo cidaに感染していたため、今後実験としてに使用されるためには微生物学的な統御が必要がある。 5.これまでの研究から、本大型ウサギはイヌに代わる代替動物としても一部の実験に使用可能であることが証明された。 当初は本大型ウサギを微生物学的に統御しする予定であったが、諸般の事情により実現しなかった。大型ウサギが実験動物として貴重な資源となることが明かとなったため、今後ともその実験動物化に向けて努力したい。
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