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1992 年度 実績報告書

プリオン蛋白遺伝子領域におけるコンジェニックマウスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 02680039
研究機関九州大学

研究代表者

半田 純雄  九州大学, 医学部, 助教授 (50037503)

研究分担者 北本 哲之  九州大学, 医学部, 講師 (20192560)
毛利 資郎  佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (40117271)
キーワードモデル動物 / CJD / プリオン病 / コンジェニック / SCIDマウス / 濾胞樹状細胞
研究概要

1.昨年度の研究実績の概要で、それまでのラジオアイソトープを用いたドットハイブリダイゼーションから安全迅速な制限酵素の切断長による方法を開発し、マウスのプリオン蛋白遺伝子変異の診断技術が向上したこと、同時に、個体について診断に基づき実施した戻し交配が6世代まで進んだ後、繁殖が困難になったので4世代まで元に戻って行なったことを報告した。ところが、うまく繁殖できたものの、その中にPrn-P^aとPrn-P^bとのヘテロが生まれず、次の世代につなぐことができなかった。したがって、F1世代から交配をやり直しており、もう少し時間がかかりそうである。
2.その代わり、プリオン接種後の潜伏期間、病理などの感受性がプリオン蛋白遺伝子変異以外の要素で変わることをSCIDマウスで発見した。そして、それがコンジェニックマウスと同様にプリオン病のモデル動物として重要であることがわかったのでその概要を報告する。
(1)SCIDマウスではクロイッツフェルトヤコブ病病原体を脳内接種後、プリオン蛋白遺伝子型がPrn-P^aのマウスと同様に150日程度の潜伏期間で発症するが、脳内接種では600日経っても発症しなかった。
(2)この原因として、SCIDマウスでは、脾臓やリンパ節の濾胞樹状細胞に異常プリオン蛋白が沈着しないという特異的な反応があり、それが示唆された。
(3)このことから、SCIDマウスは、プリオン病の発病のメカニズムを解析するうえでも重要なモデル動物となることが判明した。
(4)今後も、プリオン蛋白遺伝子のコンジェニックとSCIDマウスを組み合わせて、プリオン病解明のモデル動物開発を推し進めていきたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kitamoto T.,et al.: "Abunormal isoform of prion protein accumulates in the synaptic structures in patients with Creutzfeldt-Jakob diseases." Am.J.Pathol.140. 1285-1294 (1992)

  • [文献書誌] Muramoto T.,Kitamoto T.,et al.: "The sequencial development of abnormal prion protein accumulations in mice with Creutzfeldt-Jakob diseases." Am.J.Pathol.140. 1411-1420 (1992)

  • [文献書誌] Mohri S.,et al: "Immunodetection of a disease specific PrP fraction in scrapie-affected sheep and BSE-affected cattle." Vet.Rec.131. 537-539 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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