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1991 年度 実績報告書

ミシン縫い糸の新しい試験方法と可縫性評価

研究課題

研究課題/領域番号 02680074
研究機関日本女子大学

研究代表者

島崎 恒蔵  日本女子大学, 家政学部, 助教授 (50060695)

キーワード縫製 / 可縫性 / 縫糸試験 / シ-ムパッカリング / ミシン / 縫糸
研究概要

1.ミシン縫製という観点から、縫糸を定荷重の繰返し引張・緩和条件下で試験評価する装置の製作を行った。縫糸への変位はミシンの針棒の動きを利用し、高速度で不等速な変位付与が可能である。定荷重試験を実現するために、つかみの間にトラップを設け、縫糸の残留伸びの一部を吸収するようになっている。トラップの移動にはサ-ボモ-タが用いられ、パソコンからバッファメモリ-へ制御情報を読み込んでおき、割込み信号によって順にモ-タを回す。本研究に方法は、いくらかの試行錯誤を必要とするが、ある程度の高速試験が可能である。
2.上記の試験機からの縫糸張力および変位信号はAD変換後、パソコンで処理される。実際にトラップ位置制御して試験を行った結果、良好に縫糸の定荷重の繰返し試験が実現できた。
3.縫糸の試験デ-タから、残留ひずみ、仕事量が各反復ごとに計算された。残留ひずみは繰返しによりやがて一定値となるが、付与ひずみが大きくなると一定値に達するまでの反復数は増加する。仕事量は伸長時のものは初期に反復とともにいくらか減少するものが多かった。緩和時の仕事量は縫糸や試験条件にかかわらず、反復してもほぼ一定値を保つ。
4.試験において保持される張力に対して緩和時の仕事量をプロットすると、いずれの縫糸の場合も直線関係が見い出された。
5.ミシンの針糸張力を測定しながらサンプル布を縫製し、縫縮み率を測定した。この結果からシ-ムパッカリングは、試験から算出された縫糸の回復時の仕事量と深い関係にあることがわかった。また縫製における糸取りバネの動きをストロボを用いて観察し、縫糸試験のひずみの情報と対応させるとある程度説明できることを示した。目飛びと関係する縫糸ル-プの形成(大きさ)は、縫糸の伸長・緩和挙動と必ずしも大きな関係を持っていない。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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