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1990 年度 実績報告書

ガリレオ・ガリレイの力学研究過程の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02680090
研究機関東京工業大学

研究代表者

山崎 正勝  東京工業大学, 工学部, 教授 (20106959)

キーワード科学史 / ガリレオ、ガリレイ / 17世紀
研究概要

本年度の研究上の成果は以下の通りである。
(1)二連弦の定理(Theorem of Conjugate Chord)
ガリレオが1602年に「およそ証明できた」と公言した上記定理(『新科学対話』第3日定理VI)は、当初、加速運動ではなく等速運動のもとで証明されたことについて、ほぼ確定的な結論が得られた。
(2)振子の法則からの落下の時間二乗則の発見
ガリレオは振子の法則(振子の長さが周期の二乗となること)から、弦の法則を仲立ちにして、落下の法則を得たという主張が最近、S.ドレイクによってなされているが、関連する手稿の読み方に一貫性が欠ける面があった。これについて、実験誤差に注目し、それらをいくつかのレベルに分類することによって、矛盾のない解釈が出来ることを明らかにした。
(3)初期研究の順序付け
論理的一貫性が最大となることを歴史的順序付けの原理として、記述年代と順序の確定されていないガリレオの初期の手稿(1604年頃)について整理し、従来の解釈とは違う理解を示した。これにもとづいていわゆる誤謬推論説(ワイサン、吉仲)に対する批判的見解を示した。
(4)手稿の邦訳
当初、ガリレオの力学関係の手稿の全訳を目指したが、従来から訳のあるものについても問題が残されていることが判明し、作業は部分的にとどまったが、いくつかの手稿については、訳の改善がはかられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山崎 正勝: "初期ガリレオにおける弦の法則と加速運動" 科学史研究. 29. 167-171 (1990)

  • [文献書誌] 山崎 正勝: "ガリレオ力学の形成(I)" 東工大人文論叢. 16. (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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